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「制御が効かなくなったのか…なら」
焦凍くんが火を出そうと構えたのが見えたけど、私がそれをさっと制した。
見た感じ、動くものに反応している。だとすれば
「まだだよ。待て」
勝己くんも同じ発送に行き着いたのかそう声を上げた。
私たちじゃ防戦しか出来なかったけど、物理攻撃無効で更に凶暴性が増しているとしたら。
ダークシャドウが私たちが防戦一方だった敵をぶっとばし、敵が動かなくなったのを見計らって2人が小さめの炎と爆破を使った。
「俺と相性が悪いのが残念だわ」
「光っちゃうもんね勝己くん」
ダークシャドウをフルで使えないのは不便すぎちゃうものね。
「緑谷くん怪我えぐいじゃん、貸して」
「待って、志賀さんは狙われている。無闇に個性を使ったら…！」
「いいから、私もヒーロー志望だよ」
彼の腕を無理やり掴んで修復を施す。
こんなんになるまでやるってことは、多分一人でどうにかしたんだ。洸汰くんを。
「緑谷くんは、きっと洸汰くんにとってのヒーローだね」
「えっ？」
怪我がある程度治って、彼もある程度問題なく動かせるようになったのを確認する。
「一緒に行けなくてごめん」
「志賀さん…」
緑谷くんにニコリと笑うと、私は毒の霧が消えた方を睨みつけた。
「…行こう。プロの2人がいるあの施設がいちばん安全だよ」
「常闇くんは知らないかも。敵の狙いのひとつがかっちゃんと志賀さんなんだ」
「爆豪と志賀…？！命を狙われているのか？」
驚いたように私の方を見る常闇くんに肩を竦める。
なんでだろうね、という意味でやったつもり。
「分からない…とにかく、志賀さんの言う通りプラドキング、相澤先生のいるあの施設が最も安全だと思うんだ」
「なるほど…これより我々の任務は爆豪と志賀を送り届けるということか」
「ただ広場は依然プッシーキャッツが交戦中…」
まっすぐ最短で帰るのがいいだろうという緑谷くんに焦凍くんが頷く。
私はその会話を聞きながら治せるだけ緑谷くんを治す。
それにしても怪我が酷いのでどこまで治せるかわからないけど。
「敵の数分からねぇぞ…突然出くわす可能性もある」
「障子くんの索敵能力がある…！そして轟くんの氷結、更に常闇くんさえいいなら、制御手段を揃えた無敵のダークシャドウ！そして何より怪我を治せる志賀さんもいる…このメンツなら正直、オールマイトも怖くないんじゃないかな…」
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