33. ページ35
.
「A後ろ！」
「はいよっと！」
焦凍くんが私にそう声をかけてくる。
私はそれを合図に屈んだ。
焦凍くんは敵の武器を掴むと思いっきり凍らせる。
…個性の使い方、そしてキャパ。
ものすごく強いな。焦凍くんは。
「Aはこの先治癒能力が必要になるはず。ヘタに個性使うなよ」
「はいはい」
2人で歩いていると横から襲ってくる敵もいて。
その敵を思いっきり蹴りつける。
「個性、使えてないね」
そのまま男の人の大事なところをヒールの踵で蹴りつける。
焦凍くんが少しだけ同情するような目で敵を見ていた。
「…相澤先生の捕縛布、使えるようになりたいな」
「確かにあれ、お前使えたら便利そうだな」
No.2ヒーロー エンデヴァーの息子
No.10ヒーロー アイロンの娘
そして何より、一度互いの実力をしっかり認識している。
互いが互いの力を信用するのにはそれだけで十分だった。
「…個性を余した輩以上には見えねぇな」
「そうだね。私たち生徒用の雑魚ってことじゃない？」
焦凍くんは私に頷くと、スタスタと歩いていく。
この敵はオールマイトを殺すって言っていた。
それだけの策があるのだろうか。
「…ヤバいやつは4、5人だろうな」
「そうだね…その中には、お兄ちゃんもいる」
「お兄ちゃん？」
焦凍くんは不思議そうに私を見た。
アイロンの息子じゃない。私のお兄ちゃん。
「私が捨てられる前の、実のお兄ちゃん」
「それが、あの手がいっぱいついてる奴なのか？」
焦凍くんの言葉に頷いた。
あんなにヒーローに憧れていたお兄ちゃんなのに。
何があったの？どこで間違えたの？
「…大丈夫。私は私のやるべきことをやるよ」
私は先程焦凍くんが凍らせた敵に目を合わせる。
焦凍くんも私が何をしようとしているのか察したらしい。
私の後ろにたって当たりを警戒してくれていた。
「ねぇ、貴方たちはこのままだとちょっとずつ壊死していくと思うのだけど…」
敵の目が恐怖で染まる。
“助けてくれ”そう言いたげな目でわたしを見つめてきた。
「私たちもヒーロー志望。なるべくなら避けたいんだよねぇ…」
敵の目を見据えて私はいつもより低い声で敵に尋ねた。
「オールマイトを殺すっていう根拠と策…それって何？」
私の後ろで焦凍くんが冷気を醸し出しているのが伝わった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 428人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆう(プロフ) - はじはじさん» あっそうなんですか…すみません知らなかったです。直しておきますね。ご注意ありがとうございます (2021年9月27日 7時) (
レス) id: 6f6e5985a0 (このIDを非表示/違反報告)
はじはじ(プロフ) - あの、一つ気になることがあって…プロローグで83の偏差値が必要と言ってましたが高校入試では80が上限ですよ…そこだけ気になりましたすみません (2021年9月27日 2時) (レス) @page2 id: f8b80ddead (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 続きが気になるさん» コメントありがとうございます！頑張りますね。 (2021年9月24日 10時) (レス) @page44 id: 6f6e5985a0 (このIDを非表示/違反報告)
続きが気になる - 早く更新して欲しい！！！！！！！ (2021年9月24日 1時) (レス) @page43 id: c6e50b5478 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
