66.訂正しました ページ21
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「…うっ…寒…」
季節は冬。
あれからAのことを悪く言い始めた奴を少しずつ調べながらも、何も分からない膠着状態が続いていた。
元彼が凡そ主犯だと思うから、次動き出したらすぐにあいつの会社に報告はしようと思ってるけど。
ただSNSでやられたらまずいなぁ、なんて思いながら暗い空を見上げた。
「江口さん、いいんですか、クリスマスなのに」
「…Aも今仕事中。なんなら今アメリカ」
「っ、アメリカ？！」
「声が大きいよ梅ちゃん」
Aは今アメリカへ出張中だ。
時差もあるから電話は難しいかも、と少しだけ悲しそうに呟いていた。
俺もイベントがあるから夜更かしはあんまり出来ないし、2人の
「ところで江口さん、そろそろ半年ですよね」
「…あー…もうそんなに経つんだ」
彼女と過ごす日々は一瞬で正直時間の感覚がない。
幸せで楽しくて、ずっと続いて欲しいと願う日々だった。
「どこまでいったんですか？」
「っ、はぁ？！」
梅ちゃんの言うことは皆まで言わなくてもわかった。
多分そういう関係になったのかどうかを聞いているんだ。
「…言ったでしょ？大事すぎて、手が出せないの」
「…案外ヘタレなんですね」
「危ない時は何回もあった」
泊まりに来れば、濡れた髪を上にあげて少しだけ火照った顔で柔らかい笑みを浮かべる彼女を見る度に押し倒してそのまま俺のものにしたいと思ったし、俺の職業柄デートが出来なくても“江口といられるだけで幸せだよ”なんて言ってくれた時もそのまま襲ってやりたいと思った。
でもその度に、同時に彼女が泣きわめく様子も脳裏に過って。
「…まぁそのうち、だね」
「へぇ」
…それこそ彼女から誘われたら、さすがに我慢できないような気がするから。
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続く (更新停止中)
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