ひてい2 ページ38
突如聞こえてきた、男子達の悪口。
私は身の毛がよだつ感覚を覚えた。
「え……？何あいつら、女子Cちゃんって言ってたよね……？」
女子Bちゃんは前方にいる男子達を睨む。その手が震えているのが分かった。
私達は立ち止まり、遠くへと消えていく無責任な悪意の言葉達をじっと聞いていた。
その言葉達はあまりにも内容が無く、やれ暗いだのやれブスだのと、勝手極まりない誹謗中傷だった。
確かに彼女は大人しい印象を受ける。だから男子達の話題の獲物になっていたのだろうか？
「あいつらなんなの！？こんな廊下でくだらない悪口なんて言って最低」
男子達の声が完全に途絶えた後、女子Bちゃんは今にも殴り込みに行きそうな勢いでそうぶつけたが、その声はシンとした廊下の空気を僅かに揺らして溶けただけだった。
私はただ怖かった。自分自身に向けられた訳ではないのに。私自身は男子達が言っていたような刺の言葉の数々の印象を女子Cちゃんに抱いたことは無かったから、ゾッとした。
そして何故か、てんしさんのことが頭に浮かんだ。
「……Aちゃん、女子Bちゃん」
突然後ろから、声をかけられた。その声は女子Cちゃんだった。
「あ……」
私達は振り返った。今のを、聞いていたのだろうか？
そっとその顔をうかがうと、女子Cちゃんは、何でもないような顔で立っている。
怖いくらいに、平然に。
「女子Cちゃん、あの」
「大丈夫だよ、全部聞いていたから」
女子Cちゃんはそう返すと、自虐げに笑った。
「嫌われてるの知ってるし、今に始まったことじゃないもの」
「……」
「友達もいないし、地味だしブスだし、言われても仕方ないのかなって」
私と女子Bちゃんは、何も言えなかった。
あいつらの言うことなんて気にしない方がいい、なんて慰めても、彼女には何の足しにもならないような気がしたのだ。
私達が言葉を言う隙を与えてくれないから。
「だからね、誰かに認められるって、すごいことだなって。でも……私はもう……何処へ行っても何しても嫌われてるんだ」
その声はまるで自分自身に言い聞かせるようで。
何か様子がおかしいように、感じた。
「女子Cちゃん……？」
「せめてネットくらいは……ネットの世界の中でくらいは、人気者に……憧れてた」
そう言うと女子Cちゃんは顔を伏せて、早足で廊下の奥へと消えていった。
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シリウス(プロフ) - よし、更新来た！後輩A、先輩の個人情報を掲示板に載せるとか…下手したら自分も特定されるかもしれないのに…こいつはネットやるべきじゃない(確信) (2017年2月16日 19時) (
レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 冥界の管理人/風亜さん» あんなんが葉っぱに溢れ返ったら…どうなるか想像したくないですね… (2017年2月16日 0時) (レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
冥界の管理人/風亜(プロフ) - シリウスさん» この話では、無法地帯なフリー掲示板に無秩序なスレが立ってしまって、手に負えない状態なようです……こんなことが起きなければいいなあと思っています……(ﾉД`) (2017年2月16日 0時) (レス) id: bb8e6c546c (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 信者がいるから嫌われるのにね…後輩A最悪です…あと、本物の晒しスレは暴言ダメだけどね。 (2017年2月15日 23時) (レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
Rihu(プロフ) - 後輩Aをに(サッカーで培った)蹴りでもかましてやりたいです(((((( (2017年2月15日 20時) (レス) id: 69d8711b64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風亜/冥界の管理人 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huua/
作成日時：2014年4月6日 19時
