Log195 ミノリside ページ48
シロエ「ミノリとトウヤは〈ハーメルン〉に居るんだよね?」
小さい咳払いをひとつ。
シロエ「〈ハーメルン〉に〈EXPポーション〉を納めている。」
もう一回、咳払いをひとつ。
シロエ「……大丈夫?」
ミノリ「……。」
指で触れるほどの静寂が、闇の満ちる室内を目指す。
ここまで聞かれれば、シロエさんが何を尋ねているのか。
何をしてくれようとしているのか、私にも判る。
でも、判るからこそ胸がつぶれるような痛みを覚える。
シロエさんが「どうやって」くれるのかは私には全然判らない。
だけど、方法は問題ではない。
問題なのは、シロエさんが私とトウヤを助けてくれようと、そんな決意をしかけている事だ。
自分たちをどうにかするために、シロエさんが支払おうとしている代価はなんなのか?
このサバイバルを要する異世界で、自分たち二人という足手まといを救うために、シロエさんは何を支払うことになるのか?
自分たち二人にはどれほどの価値があるのか?
それを問えば、自ずと答えはひとつしかない。
大丈夫。
まだ全然大丈夫。
……毎日ご飯は貰えるし、ちょっとずつ〈裁縫師〉レベルは上がってる。
わたしとトウヤだって、ここで生きていける。
だからわたし達は、大丈夫……。
★☆★
2019/10/28
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ハカタ(プロフ) - 更新待ってます!本当に楽しかったですw (2018年11月25日 22時) (レス) id: 05436ab3ab (このIDを非表示/違反報告)
里夜(プロフ) - sakuraさん» sakuraさん:ありがとうございます。頑張ります!! (2018年6月9日 12時) (レス) id: 197e7505f2 (このIDを非表示/違反報告)
sakura(プロフ) - 楽しく読ませていただきました これからも読ませていただきます 更新がんばってください (2018年6月8日 21時) (レス) id: f15ebf0ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆乳ココア | 作成日時:2018年3月6日 16時