孤独なサモナー

Log17 ページ18

マリ姉「本当にええんか？」


私達を見送りに来たマリ姉は、もう何度目になるか判らない確認の言葉を言った。

場所は盗賊城址(ローグキャッスル)。

夜はデミヒューマンやノンプレイヤーキャラクターの盗賊団であふれかえるこのゾーンも、いまは朝靄の中に白く浮かび上がってただ美しい。

しっとりと水気を含んだ朝の空気が、私達4人とマリ姉、それから見送りに出てきてくれた〈三日月同盟(みかづきどうめい)〉のギルドメンバー達数人を包んでいる。


直継「心配要らないって。
マリエさん。
その娘、可愛いんだろう？
俺がナンパする前に他の男には触れさせないぜ。
遠征ナンパ祭りっ！」


まったく、直継は何を言ってるんだか。


アカツキ「黙れ馬鹿。」


と、肘鉄を入れる。


シロエ「大丈夫です。
野営慣れもしてるし、この二週間くらいで訓練したから……。」

A『シロエ、しっかりしなさいよ！』


客観的に考えて、マリ姉達が向かうよりは自分たちの方が成功率が高い。

シロエも思っているだろう。

それ以上に昨晩切ってしまった見栄が恥ずかしくて、なかなかマリ姉と視線をあわせることが出来ないシロエ。

私は、シロエがマリ姉に請け合う言葉に活を入れた。

☆★☆
2018.01.30

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