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そして……。
シロエ「このような夜明けより集まっていただいて、嬉しく思います。
〈
明け方ですし、戦況は差し迫っています。
早速、現在の状況を説明します。」
時は夜明け。
アキバの街の広場は多数の〈冒険者〉で埋め尽くされていた。
何人存在するか判らないが、広場はみっしりと埋まっている。
その数は千やそこらでは効かないように思えた。
アキバの中央広場。
それはこの数ヶ月で瓦礫なども片付けられ、過去よりも2割ほど広くなっている。
〈エルダー・テイル〉がゲームであった時代は、瓦礫もオブジェクトであり、移動することなど出来なかったが、現在では移動も破壊も行う事が出来る。
それらは、こんな時間にもかかわらず、もうすでに店を開け始めている商売っ気のある店舗が綺麗に塗り直されていることと合わせて、このアキバの街をより一層活気のある街に見せている。
もちろんそんな事情など知らないレイネシア姫には、このアキバの街が、恐ろしいまでに活動的な街に見えているはずだ。
まだ夜も開けきる前、東の空にはわずかに青い色がつき始める夏の未明に、これだけの群衆が集っているのは、本格的な戦争を体験したことがない彼女には異常な事態に見えるのだろう。
★☆★
2019/12/15
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作者名:豆乳ココア | 作成日時:2019年12月4日 20時