夫は人気声優【斉藤壮馬】

___Story33. ページ35

【Aside】

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『はぁ…。』

江「おーい、溜息多いぞ。」


東京までの移動中、無意識に溜息が出ていたらしく江口くんに指摘される。


『あ、ごめん…。』

江「良いんだけど、どしたん。」

『壮馬の事、拒絶しちゃった…。抱きしめられたけど、如月さんの事触れたと思うと気持ち悪くて…。』

江「A、東京帰ったらちゃんと壮馬と話そう。」

『ん…。』

江「それか、壮馬じゃなくて俺にしとく？」

『それは…！！』

江「うそだよ。」


江口くんは悪戯っぽく笑い、私の頭をポンポンする。


ほんと、みんなに迷惑かけて…
なにやってんだろ、私。


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新幹線で揺られること数時間、東京駅に無地着くことができた。


『んー！！江口くんおつかれ！』

江「お疲れ様。2日間ありがとな。」

『いえいえ！今日はこれで仕事終わりだからゆっくりやすんでね。』


江口くんとは東京駅で解散した。

…壮馬は夕方には帰ってくるはず。


A帰ったら、ちゃんと話そう。



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「ただいま。」


『おかえり。』


壮「如月さんに告白された。」


『そう…。』


壮「断ってAが妻だって話してきた。」


『…っ』


壮「俺の配慮が足りなかった。ごめん。」


『私も…酷いこと言ってごめんなさい。』


壮「Aに拒絶されてやっと気づいた。俺、Aに嫌われたら生きていけない。」


『ふふっ、嫌いになんてなれないよ。』


壮「宏太朗と拓也さんにお礼言わなきゃね。」


『うん、仲直りしましたって連絡しとかないと。』


壮「A。」


『おわっ』


スマホを取り出して2人に連絡しようとすると、後ろから壮馬に抱きしめられる。


壮「愛してる。」


『私もだよ。』


私より少しだけ背の高い壮馬。
背伸びをすれば届く距離の口に自分からキスをした。

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