念には念を、悪事には制裁を ページ8
．
『いくぞ』
「了解」
「ごめんね、わざわざ……」
「いいえ、私たちがやりたくてやっているので」
「今度こそ懲らしめなきゃ！！」
3、2、1で開かれるのは、脱衣所から露天風呂へと続く扉。
昨日の峰田の覗きによって男女の風呂の使用時間はずらされたけれど、それでも“念には念を“。
今日はB組の時間だが、見られることなどないように、とA組が見張りを申し出たのだ。
「覗くならどこだと思う？」
『んー…これ当てたくないけど、壁くらいしかないかなって』
「登るの？」
「穴とか開けるとか？」
怖い怖い、と眉を顰めながらA組女子も空いている扉を使って中へ入る。
『あ！』
「ヤオモモ…！」
「了解ですわ」
見つけた。壁にある小さな小さな穴。
彼女はドライアイスを使ってその周辺に煙を充満させ、離れたところにいたA組女子は皆壁の方向へと向かう。
「あー…こんなところに穴が…」
『塞がなきゃね』
「その前にお仕置きでしょ」
「うぎゃああああ！」
壁に開かれた小さな穴の向こうにある峰田の目に刺さったのは、耳郎の個性のイヤホンジャック。
そして芦戸の個性の酸が降り注がれ、逃げようとしていた峰田があらわになる。彼の体にも酸は降り注いでいる。
「ぎゃあああ！？」
「やはり警戒しておいてよかったですわ」
「ほんと、ありがとね」
峰田の視界に映っているのはA組・B組女子全員。
皆怒りをあらわにしていて、八百万に至っては怒りを通り越して呆れている。
「峰田くん、覗きはあかん！！」
「いつか捕まるわよ、峰田ちゃん」
「あっ、ドリルとか持ってきてるよ！用意周到すぎっ」
『ドン引くわそんなの…』
逃げようとしていた峰田を捕まえようとAが近づいた時、彼は一転して怒りの表情に変わる。
怒りたいのはこっちだっつうの。
「風呂場で服着てるなんざ、ルール違反だろうが！！！」
『はぁ？』
「おいらは旅番組の温泉で、バスタオル使うタレントは認めねえ派なんだよー！！」
女子は皆服を着ている。警戒して見にきているのだから、まあ当たり前。
「…さいっ、てー！！」
「ルール違反はお前だ！！」
「ああ！？何ならオイラが脱いで見本を見せてや…」
彼に浴びせられたのは、大きな手による一撃。
B組の拳藤の個性、“大拳“によるもの。
彼の体と意識は飛んで、女子たちは然るべき処置をしようと動き始めた。
．
●僕のヒーローアカデミア 雄英白書IIより
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なんなん(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます＞＜！！！ (2021年9月12日 22時) (
レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
野菜 - 主人公の段々強くなって行く姿が良い！！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 0ac70a73d6 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！！励みになります◎ (2021年9月9日 23時) (レス) id: 03513d5678 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 1、2、3と読ませて頂きました！お話がいい感じに原作に沿っていてめちゃくちゃ好きです…！！お話の更新毎回楽しみにしてます！ (2021年9月9日 16時) (レス) id: 113c0ba69b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年9月9日 16時
