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それから約30分ほど後。姿が見えないB組はというと、先程のA組と同じように眠い目を擦って全員で集合していた。
「個性を伸ばす？」
A組の時間よりは少し朝日がさしているその場所で、一際元気そうな声をあげたのは拳藤一佳。B組のクラス委員長、姉御肌、物間の回収係だ。
「A組はもうやってる。早く行くぞ！
前期はA組が目立っていたが、後期は我々B組の番だ。いいか？A組ではなく、我々だ！」
「…先生、不甲斐ねえ教え子ですまねえ…！！」
「突然個性を伸ばすと言っても、20名20通りの個性があるし、何をどう伸ばすのか分かんないんすけど…」
「具体性が欲しいな」
「…筋繊維は酷使することにより壊れ、強く太くなる。個性も同じだ。使い続ければ強くなり、出なければ衰える。すなわち、やるべき事は1つ！」
限界突破!!!
森を抜けて彼らが目にしたのは、死に物狂いで…そう、文字通り本当に死に物狂いで特訓しているA組の面々。
ただその開けた場所に出る前に、円場硬成(個性：空気凝結)が何かを察知した様子で空気の壁を作る。
それに当たったのは、氷でできた鋭い沢山の花のオブジェのような何か。
「まさか、ヴィラ…『うわやば、ごめんなさい』
急いで走ってきたのは、A組の氷室Aだった。直接話したことはあまりないが、きっと全員が顔と名前が一致している人物だろう。
「ちょっと顔色悪いけど…大丈夫？」
『あ〜ありがとう、全然平気』
拳藤が彼女のポケットから飛び出してきたヘアゴムを渡すと、触れ合ったところがすごく冷えているのがわかった。
「え、本当に冷たいけど…体温めな？」
『ううん、全っ然大丈夫。死ぬほど頑張るって決めたの。一佳ちゃんも頑張ってね』
言葉は前向きでやる気が出ていたが、拳藤は彼女のどこか死んでいる目と、去り際の「おえっ…」という声を聞き逃さなかった。
＿＿＿
氷室A’s menu
木々をサポートアイテムで飛びながら氷で武器を創造し、1周したらそれを一つずつ壊していく特訓。
・三半規管の特訓
・サポートアイテムの扱いの上昇
・氷創造のキャパ拡大、体温を低くしすぎるのを防ぐ
・ただ単純に素手で殴る、蹴るの特訓
・体力増加
これら全てを一度に特訓できる、まさにお得パック。気持ち悪いわ疲れるわ寒いわで中々ハードである。
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なんなん(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます＞＜！！！ (2021年9月12日 22時) (
レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
野菜 - 主人公の段々強くなって行く姿が良い！！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 0ac70a73d6 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！！励みになります◎ (2021年9月9日 23時) (レス) id: 03513d5678 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 1、2、3と読ませて頂きました！お話がいい感じに原作に沿っていてめちゃくちゃ好きです…！！お話の更新毎回楽しみにしてます！ (2021年9月9日 16時) (レス) id: 113c0ba69b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年9月9日 16時
