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切島は暗視鏡で中を覗き込んだ後、動揺してよろけ始めて。
Aと八百万は顔を見合わせ、轟は切迫した声を上げた。
「どうした？何が見えた切島！」
「左奥…緑谷、左奥！見ろ！」
「ウソだろ…あれ全部、脳無…！？」
場の雰囲気がどんどん重苦しくなっていく中、路地裏から空中に浮かぶ車が見えた。
そして、目の前の建物が崩壊して、爆風が吹いて。
『…な、』
「あっ、Mt.レディにギャングオルガ、ナンバー4のベストジーニストまで！」
「虎さんもいますわ！」
爆風によって倒れ、それから起き上がったAは集まった著名なヒーローたちを視界に入れた。
「ヒーローは、俺たちなどよりずっと早く動いていたんだ！」
「すんげえ…！」
「さあ、すぐに去ろう。俺たちにもうすべきことはない！」
Mt.レディがいうのはオールマイトも別で動いているらしい。つまり爆豪はそっちにいる。
“オールマイトがいるなら大丈夫“と、そういつものように呟いて。一同は路地裏を抜け始める。
…おかしい。何か、嫌な予感がする。どうしようもなく、胸がざわざわする。
『…ねえっ、やっぱりもうちょっと…！』
その声をかき消すように、爆音が響いた。
建物は崩壊した。
火の手が上がった。
先ほどまで聞こえていたヒーローの声も、機動隊の声も、何も聞こえない。
途端に激しくなる自分の心臓の音。
震えている手足に、滅多に描かない冷や汗に、尋常ではない手汗の量。
そして、脳内で鳴り響く警告音。
「せっかく弔が自身で考え自身で導き始めたんだ。できれば邪魔はよして欲しかったな」
何が起きたかわからない。
1秒にも満たない。
息ができない、振り向けない。
「……さて、やるか」
私たちは、死んでしまう。
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なんなん(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます＞＜！！！ (2021年9月12日 22時) (
レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
野菜 - 主人公の段々強くなって行く姿が良い！！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 0ac70a73d6 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！！励みになります◎ (2021年9月9日 23時) (レス) id: 03513d5678 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 1、2、3と読ませて頂きました！お話がいい感じに原作に沿っていてめちゃくちゃ好きです…！！お話の更新毎回楽しみにしてます！ (2021年9月9日 16時) (レス) id: 113c0ba69b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年9月9日 16時
