ギリギリを狙っていこう ページ30
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「……八百万、どうだろうな」
『考えさせてって言ってたね…』
「まあ、いくらはやっても結局あいつ次第…」
夜。
人通りもほぼなくて、静まりかえっている病院前。
現在立っているのは、轟・氷室・切島の3人。
「…来た、」
『まって、』
「緑谷…」
「八百万、答え…」
病院内から歩いてきたのは八百万と緑谷の2人。
「私は…」
「待て！」
小さく呟かれた彼女の声を遮るように、飯田の大声が響き渡る。
「飯田、」
「飯田君…」
「なんで、何でよりにもよって君たちなんだ。俺の私的暴走を咎めてくれた、共に特赦を受けたはずの君たち2人が！何で俺と同じ過ちを犯そうとしている！…あんまりじゃないか、」
「何の話してんだよ…あっ、」
同じく事情を知らないAも眉間を寄せている。
当事者でない者は知らないのだ。エンデヴァーでなく彼らがヒーロー殺し・ステインと対峙したことを。
「俺たちはまだ保護下にいる。ただでさえ雄英が大変な時だぞ？君らの行動の責任は誰が取るのか分かってるのか！？」
「飯田君違うんだよ、僕らだってルールを破っていいなんて…」
飯田に歩み寄る緑谷は、飯田本人によって頬を殴られる。すぐさま緑谷に駆け寄ったAは、キッと飯田を睨むが、彼の苦痛な表情に一転して目を見開いて。
「俺だって悔しいさ！心配さ！当然だ！俺は学級委員長だ、クラスメートを心配するんだ！爆豪くんだけじゃない！君の怪我を見て、床に伏せる兄の姿を重ねた！君たちが暴走した挙句、兄のように取り返しのつかない事態になったら…！
僕の心配は、どうでもいいっていうのか！？僕の気持ちは、どうでもいいっていうのか…」
「飯田君…」
「飯田。俺たちだって、何も正面切ってカチ込む気なんざねえよ」
「え…」
「戦闘なしで助け出す」
「要は隠密活動！それが俺ら卵のできる、ルールにギリ触れねえ戦い方だろ！」
「私は轟さんを信頼しています…が、万が一を考え、私がストッパーとなれるよう同行するつもりでまいりました」
『や、おもも〜！』
感激して声をあげるAと切島。彼らに対して緑谷は小さな声で呟くのだ。
「……自分でもわからないんだ。手が届くと言われて、いてもたってもいられなくなって…
助けたいと思っちゃうんだ」
「平行線か…ならば俺も連れて行け」
さっきまで反対だった彼のその提案に、誰もが目を丸くした。
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なんなん(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます＞＜！！！ (2021年9月12日 22時) (
レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
野菜 - 主人公の段々強くなって行く姿が良い！！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 0ac70a73d6 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！！励みになります◎ (2021年9月9日 23時) (レス) id: 03513d5678 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 1、2、3と読ませて頂きました！お話がいい感じに原作に沿っていてめちゃくちゃ好きです…！！お話の更新毎回楽しみにしてます！ (2021年9月9日 16時) (レス) id: 113c0ba69b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年9月9日 16時
