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「実は、俺と轟と氷室…昨日も来ててよ」
『…あのね、緑谷の病室に行く途中に見たんだけど…ヤオモモの病室に警察とオールマイトがいて』
八百万はヴィランの1人に発信機を取り付けた。その動向もデバイスで確認できる。
ヴィランの居場所なんて、こちら側からしたら丸見えなのだ。
彼女は捜査に協力するためにそれを警察に渡して、オールマイトも“あとは私たちに任せなさい“と言って。
そして大人たちだけが動く＿それで終わりのはずだった。
「つまり、その受信デバイスを八百万君に創ってもらう…と？」
「だとしたら？」
黙り込んだAと切島のかわりに、顔色も変えず轟が飯田に言う。
彼は数秒考え込んだ。そして、大きな声を出して。
「オールマイトのおっしゃる通りだ！プロに任せるべき案件だ！俺たちが出ていい舞台ではないんだ！バカ者！」
「…んなもん分かってるよ！でもさ、何もできなかったんだ」
『私たち、無傷なの。傷一つないの。何もないの！
何もできなかったの、友達が狙われてるって聞いて、しかもよくわからない理由つけて何もしなかった！』
思えば、“ヒーローに迷惑がかかる“という理由で動かなかったのも、動こうとしていた切島を止めようとしたのも。全て自分が怖かったからじゃないかとAは考えていた。
…本当に、最低じゃないか。自分が心底気持ち悪くて、嫌気がさす。
『…だから、だから私は、』
「ここで動かなきゃ、俺はヒーローでも男でもなくなっちまうんだよ！」
切島とAは自然に視線を通わせる。何もできなかった自分を責めて、じっとしていられなくて、後悔している目。
一緒だ、自分と。
「2人とも、ここ病院だぞ。落ち着けよ。こだわりはいいけど、今回は…」
『どうしても許せないの、自分が！だから、！』
「飯田ちゃんが正しいわ」
静かだけど、厳しいそんな梅雨ちゃんの声。声を荒げていたAも正気に戻って、目を伏せる。
「飯田が…みんなが正しいよ。そんなことはわかってんだよ…でも！なあ緑谷、まだ手は届くんだよ！助けに行けるんだよ！」
そんな切島の言葉が、皆の心に響いていく。
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なんなん(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます＞＜！！！ (2021年9月12日 22時) (
レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
野菜 - 主人公の段々強くなって行く姿が良い！！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 0ac70a73d6 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！！励みになります◎ (2021年9月9日 23時) (レス) id: 03513d5678 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 1、2、3と読ませて頂きました！お話がいい感じに原作に沿っていてめちゃくちゃ好きです…！！お話の更新毎回楽しみにしてます！ (2021年9月9日 16時) (レス) id: 113c0ba69b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年9月9日 16時
