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そんなことを言いながらAが上鳴の隣に腰掛けたとき。“みんな！“とマンダレイの個性によるテレパシーが頭の中で響いた。
「これ好き。びくってする」
「交信できるわけじゃないからちょい困るよな」
「静かに」
「ヴィラン2名襲来。他にも複数いる可能性あり!動けるものは直ちに施設に!
会敵しても、決して交戦せず撤退を!」
確か今年の合宿場所が例年と違うのはヴィランに動向を悟られないようにするためだった気がする。
前のように襲われないように、万全を期したはず。…なのに、なんで。
「ブラド、ここ頼んだ。俺は生徒の保護に出る！」
『ちょ、相澤せんせ…！』
彼は止める暇もなく教室から去っていった。
＿＿＿＿＿
マンダレイのテレパシーによって、続々と森から生徒たちが戻ってきた。
山火事だったり、ヴィランもそこらじゅうにいるらしく、すごく危険な状況らしい。
…何も、できない。何もできないまま、刻一刻と時間が経つ。
「ヴィランの狙いが一つ判明!狙いは生徒の“かっちゃん“!」
『…うそ、』
「爆豪？」
「爆豪君だと！？」
「かっちゃんはなるべく戦闘を避けて!単独では動かないこと!わかった!?かっちゃん!」
「先生！マンダレイのテレパス聞きましたよね！？ダチが狙われてんだ！頼みます、行かせてください！」
「駄目だ」
「何故です！？」
「先生！敵の数が不明ならば、戦力は少しでも多い方が良いのでは！？」
「おいおいヴィランとやり合う気か！？戦えって相澤先生も言ってただろ！」
「ありゃ自衛のためだ。みんながここに戻れるようにな」
そんなテレパシーが流れてきても、何もできない。
まだ子供だから。まだヒーローではないから。まだヒーローの“卵“だから。
ううん、違う。それ以前に、ただ単純に。
自分が、弱いから。
『私たちはまだヒーローじゃない。ヒーローにとっての守るべき対象で、ただ個性の使い方が人より少し上手いだけで…』
「んなこと言って…悔しくねえのかよ！」
『悔しいに決まってんでしょ！今すぐ行きたいよ！』
ヒーローの負担を増やすわけにはいかない。
でも、友達が戦ってて、苦しんでて、狙われてて。それでいて何もできなくて。
苦しくないわけないじゃないか。
どうしてもっと強くないんだろう、どうして私はこうなんだろうって考えが頭をぐるぐる回ってる。
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なんなん(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます＞＜！！！ (2021年9月12日 22時) (
レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
野菜 - 主人公の段々強くなって行く姿が良い！！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 0ac70a73d6 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！！励みになります◎ (2021年9月9日 23時) (レス) id: 03513d5678 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 1、2、3と読ませて頂きました！お話がいい感じに原作に沿っていてめちゃくちゃ好きです…！！お話の更新毎回楽しみにしてます！ (2021年9月9日 16時) (レス) id: 113c0ba69b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年9月9日 16時
