． ページ2
．
「ようやく休憩か〜！」
「…つか何ここ、パーキングじゃなくね？」
「あれ？B組は？」
『はぐれたとか？』
「そんなことある？」
A組のバスだけが停車し、A組の生徒だけが降ろされたのは、駐車場には似ても似つかないただの場所。
高いところにあるらしく、柵の方に行けば綺麗な自然を一面に拝むことができる。
「何の目的もなくでは意味が薄いからな」
「え？」
「…トイレは？」
「よう、イレイザー！」
「ご無沙汰してます」
状況がいまいち読み込めていないA組生徒をよそに、相澤がペコリと一礼した相手。
赤と水色の可愛い衣装を着て、まるでどこかのプ○キュアみたい。
「煌めく眼でロックオン！」
「キュートにキャットにスティンガー！」
「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ！」」
「…今回お世話になるプロヒーロー、プッシーキャッツの皆さんだ」
いやまんまだろこれ。プリティーでキュアキュアしてるもん。
「れ、連盟事務所を構える4名1チームのヒーロー集団！！山岳救助などを得意とするベテランチームだよ！！キャリアは今年で12年にもなる…「心は18！！！」
「心は？」
「18……！」
自他共に認めるヒーローオタク・緑谷の解説の一部、“ベテラン“。彼女達にはそれが地雷ワードのようで、緑谷は顔面もろとも鷲掴みにされていた。
プッシーキャッツこわい。
「ここら一帯は私らの所有地なんだけどね、あんたらの宿泊施設は、あの山の麓ね」
そう赤色担当の方が指し示したのは、先ほど眺めていた広大な自然…のギリ見えるかな程度の場所にある小さな小さな建物。
いくら何でも遠すぎる、と生徒たちは総ツッコミだ。
「えっ、じゃあ何でこんなハンパな所に？」
「これってもしかして…」
「いや、いやいや…」
「ハ、ハハ…バス戻ろうか、なっ？全く……」
「そうだな、そうすっか」
「今は午前9時30分。早ければ〜、12時前後かしらん？」
『ちょい待ってやだやだやだ』
「ダメだおい！」
「戻ろう！！
これからの試練をA組の生徒たちは察してしまって、急いでバスへと向かう。
早ければ12時って。お腹すいて死ぬわ。
だけれどそんなもので阻まれるプロヒーローなわけもなく、バスの前には水色担当の方が飛び降りてきて、手を地面へとつけた。
そして、個性発動。
土が盛り上がって、皆崖の下へと真っ逆さま。
「今から3時間！自分の足で、施設までおいでませ！この魔獣の森を抜けて！」
．
森を抜けて会いにきて→←今日も今日とてPlus Ultra!!
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なんなん(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます＞＜！！！ (2021年9月12日 22時) (
レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
野菜 - 主人公の段々強くなって行く姿が良い！！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 0ac70a73d6 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！！励みになります◎ (2021年9月9日 23時) (レス) id: 03513d5678 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 1、2、3と読ませて頂きました！お話がいい感じに原作に沿っていてめちゃくちゃ好きです…！！お話の更新毎回楽しみにしてます！ (2021年9月9日 16時) (レス) id: 113c0ba69b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なんなん | 作成日時：2021年9月9日 16時
