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「ん……ね、さん………」
「ヤバ」
慌ててキュッと口を結ぶ。
だが直ぐにまた寝息が聞こえて来た。
「ただの寝言か…」
口元だけでも分かる。幸せそうな顔しちゃって。
…一体、どんな夢見てるんだろうね。
………
……
…
「ん〜……」
暫くの間ボーッとしていると、小さく唸りながら総悟が起床。まだアイマスクは着いたまま。
「起きました?おはようございます」
「ッッ!!!?」
総悟がアイマスクを外そうとしている途中で声を掛けると、総悟はビクッと飛び跳ね、ズサーッと後ろに退いた。
え…何?
「えっと…沖田隊長?大丈夫ですか?」
「えっ、あ、だだだ大丈夫でィ!!!それと今日と明日はなるべく近寄んないでくれィ!!!じゃっ!!」
総悟は一気にまくし上げると、さっきみたいに一瞬にして消えた。…様に見えたが、アイマスクを着けたままなので、柱に激突した。
「痛ッ」
「………」
…ま、良いや。とりあえず今日と明日はなるべく近寄んないで置けば良いんだよね。
「っし。仕事するか」
ちょっと疲れたけど、仕事をサボる訳にも行かない。散歩してたって事になってるし。
「苗字」
「ん?あれ、土方副長。どうしたんですか?」
てくてくと歩いていれば、青筋を立てたトシが登場。
…総悟絡みかな。
「総悟見なかったか?」
やっぱり。
「見ましたよ。そこの縁側で寝てました。私を見るなり逃げたので、今はどこに居るか分かりませんけど」
少し後ろの縁側を指差しながら言う。
ひくりとトシの口元が引き攣った。
「総悟ォォォォォオオッ!!どこに居やがる!!!」
トシは目を血走らせながら去っていった。
てかトシってほぼ毎日総悟の名前叫んでるよね。
「見つけたぞ総……」
「ッ!?な、なんでィ土方コノヤローか。死ねよ」
「何でだ」
あれ、案外近かったんだ。
まぁ、近寄るなって言われてるから行かないけど。
私は気を取り直してまた歩き始めた。
………
……
…
「何でお前そんなに顔真っ赤なんだよ」
苗字と話した所から案外近い所に総悟は居た。
居た、のだが…何故か顔が真っ赤。
「う、うるせェ!俺にもよくわかんねぇんでィ…」
「あー…そう言う事か。……まァ、頑張れよ」
俺はポンと総悟の肩を叩き、その場を離れた。
「は?ちょっ…、何だって言うんでィ…」
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麒麟(プロフ) - ネタが多くて面白いです (2016年12月25日 13時) (レス) id: b0311b2dea (このIDを非表示/違反報告)
ことりのおやつ(プロフ) - 亜梨朱さん» はいっ!!(`・ω・´)キリッ (2015年8月30日 23時) (レス) id: 31c11abceb (このIDを非表示/違反報告)
亜梨朱(プロフ) - 頑張ってください!! (2015年8月30日 23時) (レス) id: e7a369f580 (このIDを非表示/違反報告)
ことりのおやつ(プロフ) - 亜梨朱さん» ありがとうございます!!合作も見て下さったんですね!ありがとうございます!!頑張ります!ヾ(*´∀`*)ノ (2015年8月30日 23時) (レス) id: 31c11abceb (このIDを非表示/違反報告)
亜梨朱(プロフ) - めっちゃ面白いです!二つの血を引いた姉も見ました!更新ファイトです(o^∀^o) (2015年8月30日 23時) (レス) id: e7a369f580 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことりのおやつ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Sougo09201/
作成日時:2015年6月27日 21時