【銀魂】沖田家の長女は変装をして真選組の女中になっているようです。 (ページ45)

今日:5 hit、昨日:12 hit、合計:243,428 hit

＃４５ページ45

私は家の屋根を伝い、真選組に見られないように屯所に戻った。

…結局、どこにも高杉は居なかったけど。

「あ、手ブラで怪しまれたりしないかな…」

まぁ良いか。散歩してたとでも言って置こう。

「…てか、屯所どこ？」

屋根の上から辺りを見回す。

無我夢中で走って来たから、ここがどこなのかすら分からない。

どうしよう。

「うぉぁ！？A！？」

げっ、銀さん！

「そんな所で何してんのー！危ないから降りて来なさい！！」

ど、どうしよう。ぅあー…

「…お、降りれないのー！」

「ハァ！？自分で登ったんじゃないのかよ！」

ぐっ…

「の、登ったは良いけど降りれなくなっちゃって…」

誤魔化せた、かな…？

「ハァ…」

銀さんは、一つため息を吐くと両手を大きく広げた。

「？何やってんの？」

「ホラ、降りて来い」

え…そこに飛び込めと？

それなら自分で降りた方がマシなんだけど。

「…いや、遠慮します」

「何でェ！？」

…何となく。

「良いから早くしろ。ちゃんと受け止めてやっから」

あぁ、銀さんは怖いからだと思ってるのね。

…仕方ないか。

「ちゃんと受け止めてね～」

「お～」

そんなゆるい会話をして、バッと飛び降りる。

これ、自分から死のうとしてる人に見えないだろうか。

「Aッ！！！」

んぁ？総悟？

ーボスッー

「…飛び降りてる最中に余所見するヤツがあるか」

「あは、ごめん」

「それはそうと、今総一郎くんの声聞こえたよな？」

あ、やっぱり聞こえてたんだ。

「うん。もしかしたら私が飛び降りてる所を見たのかも。ここ周り建物ばっかだから、銀さんは見えてないと思うし、あらぬ事を考えてなきゃ良いんだけど…」

もしかして心配掛けちゃったかな？

「Aーっ！どこに居るんでィ！！」

「私はここだよー！そっ、…じゃなくて。沖田隊長ー！私はここでーす！！」

銀さんの腕の中から声を張り上げる。

てかそろそろ降ろしてくれないかな。