#44 ページ44
神威の頭を抑えていた手を退ける。
神威はピクリとも動かない。
「気絶…した、のかな?」
ハァ…それにしても、結局派手に暴れちゃったよ。
これは早めに逃げた方が良いよね。
遠くからサイレンの音が聞こえるし。
「神威は…このままで良いか」
私は背を向け、飛び上がる。
…遠くから、総悟とトシの声が聞こえた。
………
……
…
「イテテテ…」
お姉さんがが去ったのを確認した後、俺はムクリと起き上がった。
「クク…派手にやられたなァ」
煙管を片手に、木の陰から姿を現した高杉。
ずっと見てただなんて、本当に悪趣味だよね。
「…ホントにネ。あー、本気で死ぬかと思ったよ」
首を動かそうとしたら、ちょっとゴキッて音がしたけど、大丈夫だよね。
でも痛いな。
「宇宙最強部族と謳われる夜兎族をこんなに追い込むとはなァ…只者じゃねェ事ァ確かだ」
「そりゃそうだヨ。俺のパンチを受け止めた上、俺をここまでボロボロにしたんだもん」
ぷくっと頬を膨らませる。
折られた所は痛いけど、これ位なら明日には治ってると思う。
「お前に殴られてもピンピンしてたしなァ。それに、さっき一瞬本当に気絶してだろ?」
「…まぁね。でも直ぐ意識戻ったんだから問題無いだろ?」
「クックック…」
「…高杉、あのお姉さんは俺の獲物だヨ。横取りしないでね?」
「さァ。どうだろうな」
はぁ…
「黙れ」
「…………」
あの時の目。
視線だけで殺されるかと思った。
この俺が一瞬でも、あの鋭い眼差しに臆したんだ。しかも、女。
「…本当に、面白いね」
高杉も澄ましてるけど、きっと凄く気になってるだろうね。
「…行くぞ。ヤツらが直ぐそこまで来てる」
ヤツらって…あぁ。真選組の事か。
「うん」
お姉さんにはまた会える気がする。
その時はまた戦おうね、お姉さん。
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麒麟(プロフ) - ネタが多くて面白いです (2016年12月25日 13時) (レス) id: b0311b2dea (このIDを非表示/違反報告)
ことりのおやつ(プロフ) - 亜梨朱さん» はいっ!!(`・ω・´)キリッ (2015年8月30日 23時) (レス) id: 31c11abceb (このIDを非表示/違反報告)
亜梨朱(プロフ) - 頑張ってください!! (2015年8月30日 23時) (レス) id: e7a369f580 (このIDを非表示/違反報告)
ことりのおやつ(プロフ) - 亜梨朱さん» ありがとうございます!!合作も見て下さったんですね!ありがとうございます!!頑張ります!ヾ(*´∀`*)ノ (2015年8月30日 23時) (レス) id: 31c11abceb (このIDを非表示/違反報告)
亜梨朱(プロフ) - めっちゃ面白いです!二つの血を引いた姉も見ました!更新ファイトです(o^∀^o) (2015年8月30日 23時) (レス) id: e7a369f580 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことりのおやつ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Sougo09201/
作成日時:2015年6月27日 21時