【銀魂】沖田家の長女は変装をして真選組の女中になっているようです。 (ページ40)

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＃４０ページ40

「はぁ…」

無我夢中で走った。

ここがどこなのかも分からない。

こんな所に高杉が居る筈無いのに。

ただ、来た事が無い場所だという事だけは分かった。

「ここ、どこだろ…」

お団子、襖の前に置いて来ちゃった。

聞いてたのバレちゃうな…

「____...随分と余裕なんだね。お姉さん」

「っ！？」

背後から話かけられて、咄嗟に殴り掛かる。

ーガンッー

「な、」

「ふぅん。中々良いパンチだ。でも、こんなんじゃ俺には勝てないよ、っと」

ードカァンッッ！ー

「カハ…ッ、うぐ…ッ」

相手の顔は見えない。

私を吹っ飛ばしたソイツは、昼間ぶつかった、あの包帯男だった。

「あり、まだ生きてるんだ。凄い凄い。夜兎でも瀕死になるのに」

コイツ、夜兎を知ってる…？

「あの距離を走っても乱れなかった呼吸、しかも俺に吹き飛ばされても生きてる。…お姉さん、夜兎？」

「…違、う」

…まぁ、半分くらいは正解だけど。

「違うの？じゃあ何で死なない？夜兎でない限り、地球人が俺のパンチを受けて尚生きてるなんて、あり得ない事だよ？」

…確かに、こんなパンチを受けたら普通は即死だろうね。

でも、私は普通じゃないから。

「ふふ…スーパー地球人とでも言って置こうかな？」

挑発的に笑うと、包帯の隙間から見える目が、僅かに開いた。

…青？…神楽ちゃんと、同じ…

「…戯言は要らないヨ。俺、お姉さんの事気に入っちゃった」

「…は」

「だからさ、殺し合い、しようよ」

はは…死亡フラグ立ちまくり。

でもね、私。

夜兎如きに負けないんだ。…自分にも、夜兎の血が入ってるけどね。

「…後悔しても、知らないよ？」

「は？何言って、」

ードガンッッ！ー

「ゔ、あ"…っ」

一瞬で包帯男の背後に回り込み、蹴りを入れる。

ソイツは呻き声を上げ、倒れ込んだ。

「は、はは…やっぱりお姉さん、只者じゃないね…」

でも、直ぐに立ち上がる包帯男。

「…君も、私の蹴りを受けて立ってられるなんて、只者じゃないね？」

普通の夜兎でも即死だって言うのに。

「お姉さんも、俺と同じだね」

「何が？」

「人殺しの目をしてる」

____...まるで、狂った獣だ。