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__中学1年生の秋。
ある日のことだった。
「きゃっ…」
私は先生から頼まれた、重い荷物を運んでいると、体制を崩し転んでしまった。すると、荷物がバラバラに落ちてしまった。
「や、ヤバい…」
私は急いで荷物を広い集めていると、拾おうとした物がひょいっと取られた。
「植村さん大丈夫?」
「加島くん…」
これが私と加島くんが初めて喋った日だった。
彼と私は同じクラスだったが、あまり喋らなかった。
「うわ、大変だね。俺手伝うよ」
「あ、ありがと…」
私と加島くんは急いで集めた。
「加島くん、拾うの手伝ってくれてありがとう!じゃ…」
拾い終えると、荷物を持ち御礼を行ってここから立ち去ろうとすると、重くてよろけてしまう。
「危ない!」
倒れそうになると何故か倒れなかった。
加島くんが私を支えてくれていた。
「無理しちゃ駄目だよ…一回俺にも持たせて?」
そう言われて、私は一回加島くんに荷物を持たせた。
「うわ、何これ重っ!!」
持ち上げた後に床に置いた。
そりゃあ、重いよ…
てか、なんでこんなに本とかあるの〜!?
「これを誰から何処まで運べって?」
「後藤先生から資料室までって…」
「資料室!?しかも後藤から…」
私の学校の資料室は3階にある。今は1階だから3階まで持っていくのは大変だ。
あと、後藤先生と言うのはこの学校で、とにかく面倒くさい先生だ。
「う、うん…」
「じゃあ、俺手伝うよ」
「え、でも…」
「女子一人でこんな重い荷物を3階まで運ばせる訳にはいかないよ。だからさ、ね?」
そう言うと、半分より多めの荷物を持った。
「え、そんなに多く持たなくてもいいよ…!」
「だーめ、力仕事は男の仕事だから。甘えてて!」
そう言われると返す言葉がなく、御言葉に甘えて加島くんには、私より多く荷物を持ってもらった。
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作者名:咲乃ほしは | 作成日時:2020年3月6日 15時