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「そっか…成功すると良いね…!」



「うん、もしかしたらもう会えなくなっちゃうかもだし、卒業式だし伝えようかなって思ってさ…」



私が話していくと、夏帆ちゃんは微笑みながら頷く。



「ちなみに何処でするの?」



「一応屋上でかな…別に最後だし良いよね…」



「うん、てかA、いっつも私と休み時間屋上来てたじゃん!」



そう話ながら、夏帆ちゃんとの最後の登校を終える。






「やっと着いたね!」



登校の時間が長くて短いようだった。
学校の入り口には、『第73回卒業証書授与式』と書かれている看板があり、同じ3年生が何人かいた。



「あ、Aちゃんと夏帆ちゃんおはよ〜!」



「おはよ〜」



歩いていくたびに、クラスの子から挨拶されて、挨拶を返していく。

教室に着くと、黒板には桜の花弁の紙が貼ってあった。真ん中には『卒業おめでとう』と言う目立つような大きさの文字が書いてあった。



「あ、植村さんと夏帆おはよ〜!」



「お、おはよ…!」



「うぃーっす」



私は少し恥ずかしながら挨拶する。その後ろから少しふざけた感じの挨拶をする夏帆ちゃん。



「あ、あのさ…加島くん…」



「ん?」



私は彼の名前を呼ぶと、微笑みながら私を見る。



「卒業式終わったら、屋上に来てもらってもいいかな…?」



「うん、わかった!」



加島くんは嫌な顔を一つも見せずに笑って頷く。

今日の最後の舞台は絶対に頑張る…頑張れ、私…!!


 

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作者名:咲乃ほしは | 作成日時:2020年3月6日 15時

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