【SERVAMP】罪を忘れた九番目 (ページ3)

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真昼とクロ.２ページ3

無事、真昼は全員にクッキーを配り終える。食べると皆は味の感想を口にした。

「う～～ま～～」
「凄い。普通のバタークッキーなのに……」
「何なの？プロ？」
「ひんふるひふへふと」
「いや何言ってるか分かんねーから。つーか食べたまま喋んなよ」

　口々にクッキーを褒めるクラスメイト。真昼は嬉しそうにキリッと言い放つが、クッキーを頬張っているため何を言っているか分からない。きっと「シンプルイズベスト」と言いたかったのだと思うが。
　真昼は口を空にすると黒板を見ながら周りに質問を投げた。

「んで……まだ係決め終わってねーの？衣装係？シンプルに考えて、裁縫得意で暇そうなやつ――――あーはいはいなるほど。俺はやりませんからね!?」

　押し付けられそうになっていることを察したか言われる前に真昼は拒否する。

「んなこと言わずに頼まれてくれよ、真昼～」
「いや、俺料理隊長やったじゃん！負担でかくね!? つーかこれだってつまみ食い目て――あ、ヤベ」

　そう呟き慌てて口を塞ぐ真昼。彼の肩に腕を回していた緑髪の青年は呆れたような目で彼を見た。

「お前それ目的でやってたのかよ。仕方ねーな………………駅前の期間限定メガ盛りチョコバニラパ――」
「シンプルに考えて俺だろ！よし決まり！」

　相手が全て言い終える前に真昼は宣言する。そのときの目の輝きといったら……まるでオモチャを貰った子供のようにキラキラさせており、クラスメイトからは歓声があがると同時に「真昼チョロイ」と思われたのであった。