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『今日から貴方様に仕えさせて頂くAです。』
『よろしくお願い致します』と頭を下げて言う。
初めての主人に粗相がないように、と私を使用人として育ててくれた、使用人長に口うるさく言われた私は、少し怯えながら頭を上げた。私よりも幾分か低いエメラルドの瞳を見つめる。宝石のように輝くそれに、思わず魅入ってしまいそうになるが、なんとか堪える。
｢おい｣
『はい、なんでしょうか』
｢お前は俺が恐いか？｣
その質問に私は瞬きを数回してから『恐いですか？』と聞き返す、するとレオナ様は頷いた。はへぇ、顔が良い。いや、そうではなくて。レオナ様が恐いなんて、そんな答えが分かりきった質問を投げてくるなんて、思いもしなかったな。
『いえ、恐くないです』
私はレオナ様の質問に即答する。
なぜそんなことを聞くのだろうか。そもそも、私が彼を恐がる理由が分からなかった。そんな私を見透かしたようにレオナ様は自虐的に笑う。
その笑い声は苦手。否＿＿嫌いだ。
前世の私によく似ているから。
｢なら俺がお前を砂にすると言ってもか｣
そう言ってレオナ様は私の手を握った。彼の手に包まれる私の手に一度視線を向けるが、私の手を握る私よりも小さな手はかすかに震えていた。柔らかく、自身よりも幾分も小さな手で何を抱えているのだろうか。そんなことを考えても、自分が助けられるわけでは無いのだけれど。
『それでも恐がりませんよ』
私は震えている小さな手に自身の手を重ねた。助けられることが出来なくても、それを支え、一緒に抱えることはできるだろうから。それが、私の精一杯だから。じんわりと、どちらの熱かは分からない暖かさが、二人の手を繋いだ。
｢ヘンなヤツ｣
『褒め言葉として受け取らせて頂きますね』
私はそう言ってレオナ様に微笑んだ。
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地獄の番人 - ありがとうございます!! (2023年4月23日 19時) (
レス) id: 7578fd3293 (このIDを非表示/違反報告)
地獄の番人 - 続きを愚かな私めにお恵みください!!お願いします!! (2022年11月8日 19時) (レス) id: d126292683 (このIDを非表示/違反報告)
地獄の番人 - あ‘‘あ‘‘あ‘‘ぁぁぁ面白いよ〜とても面白いよ〜。好きです。続きを楽しみに待ってます!! (2022年9月13日 23時) (レス) @page18 id: d126292683 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - めちゃくちゃお話が好きです！更新待ってます！ (2021年11月1日 23時) (レス) id: 373120d77d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さぶ | 作成日時：2021年10月12日 19時
