立派になるために (ページ9)

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星つきのバービーページ9

「お前は確か以前窓から手を振ったやつか。お前は頭が『お花畑』だな。酷いと言ったか？それは私の指導に対する言葉か？」

するとショーンがバービーとその生き人形の間に割ってはいった。なんてことをするだろう。

「危ない！バービー」

転びそうになったバービーをリッキーが下敷きになり助けた。意外と優しいのかな。
そんなことを考えているうちにまたバービーが怒声をあげた。

「おい！貴様どういうつもりで私にぶつかった！」
「すみません。俺、目が悪いんですよ。故意にぶつかった訳じゃない」

ショーンがそう言うとバービーがまた怒りながら話を続ける。
「人を認識出来ないほどなら眼鏡をかけろ！」
「主人がメガネをかけないのに俺がかけていたらおかしいでしょう」
ショーンはもっともなことを言っているように感じる。
それなのにリッキーに殴られてしまった。

ここでカトレア様ならどうするだろうか。
カトレア様は弱き者や困っている人を助けてくれと僕は頼まれていた。

主人の言うことは絶対なのだから、ここで僕が意見をすることは正しいことのはずだ。僕は抗議することにした。

ビリーが僕のことを見て何も言うなという顔をしているのもお構い無しに反発する。

「さっきから聞いていれば、正論を言っている生き人形を殴ったりお花畑だと罵ることはいくら星つきであれど良くないはずです！」

少しはカトレア様のようにふるまえたのだろうかそんなことを思っていたら。
バービーはだんだんと怒った顔つきになってくる。

「私に口答えするのかこの無礼者がっ！」
「うぐっ」

ドカッという音と共に僕は床に倒れる。
お腹に痛みがじんわりと広がる。どうやらお腹を蹴られたようだ。

リッキーは僕らに向かって言った

「それが『星つきのバービー』に対する言葉か？！お前らはうちの班の面汚しだな！」

なんとそのままショーンはやり返そうとしていたらしいがビリーに取り押さえられていた。

周りがザワザワと騒がしくなってきたどうやら僕らが、反発したことにより遅れが生じているようだった。

ガシャン！と大きな音が鳴りひびく
どうやら道具を落としてしまったらしい。

「今度はなんだ！」
相変わらずバービーは怒りながら言っている。
「ご……ごめんなさい」
気の弱そうな生き人形は涙を零して謝罪をしていた。