立派になるために (ページ7)

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洗浄の間ページ7

今日は洗浄の間にいって綺麗にしてもらう日らしい。
どうやら誰かとペアにならなければいけないようだ。

リッキーとは仲良くないし、かといって班長に頼むのもなと悩んでいるとふと頭にショーンの顔が浮かんでくる。
僕はショーンに声をかけることにした。

「ショーン！一緒に入ろ！」
「あぁ」

了承して貰えたことが嬉しくなっていた。
まずはすす取りの間ですすをとるらしい。
ゴォォと凄まじい音と風の勢いで頭がクラクラするような感覚がする。

僕が服を入れる籠に服を入れているとショーンが手間取っていた。もしかして籠の場所が分からなかったりするんだろうか。

もしかしたらショーンは目が悪いのかもしれない。ならカトレアに言われた通り手を貸さなくちゃいけない。

「籠の場所はここ！僕がショーンの目の代わりになってあげるね！」
僕は籠の場所を指さしながらそう答える。

「……お前は変わってるな」
急に変なことを言ってくるショーンに僕は驚く。

「えぇ？！なんで？」
「普通はほかの生き人形に手を貸したりしないだろ」
「僕は別に変わってるわけじゃないよ。ただ僕は主人の言うことは絶対に守りたいからさ。ショーンだってそうでしょ？」

僕はカトレア様の言うことを忠実に守るだけ。
それ以外は余計なことだから考えない方がいいなと考えながらお湯に浸かる。ポカポカと体があったまるような感覚がする。僕は人形だからそんなことは無いのだけれど。

「まぁ、それもそうか」
ショーンもしぶしぶ納得してくれたようだ。というかそこまで僕に興味もなさそうに見える。

僕は洗浄の間に行って綺麗になり、幸せな気持ちになった。