すすの力はやっぱり凄い！ ページ46
僕らが悩んでいるときだった。
ジョン様がショーンを突き飛ばして棒を引き抜いてしまった。
「ジョン様！ なんてことを……」
ジョン様は自らを犠牲にしてしまったのだろうか まずい このままじゃジョン様が岩にぶつかってしまう……
そう思っていた時だった。
すすを拳に纏わせたジョン様が岩を殴る。
なんと岩が粉々に割れてしまった。
「いい顔だリッキー三ポイント！」
「嘘でしょ？」
この場にいる誰もが思ったことだ思う。
カトレア様も驚いているようだ。
ジョン様が一人であちらに行ってしまったのでグルグルと入れ替わりをしているようだ。
「レアは遠回りになるが大丈夫か？」
ショーンがそう聞いてくれる。
「うん！ でも僕らは遠回りをするわけじゃないよ！」
ショーンはよくわかっていない様子だ。
僕はそう言ってカトレア様に聞いてみる。
「もうあれを明かしてしまってもいいでしょうか？」
「あぁ！ そろそろゴールも近づいている頃だしね。さあ！ マジックをご覧にいれよう」
そう言ってカトレア様はすすを操り、回転扉の外側にすすを送る。その後にクマの形をしたすす動物に引き抜くように命令した。すると回転扉が動き、僕らもショーンたちのいる方へ来ることが出来た。
「ジョンにばかり目立つ場面を与える訳には行かないからね！」
カトレア様は目立てたことをよろこんでいるようだ。
「それより……そういえばジョンはケイトのことが好きなんだろう？ カトレアが恋愛相談に乗ってあげようじゃないか！」
「そういえばカトレア様は恋愛経験があるのですか？」
カトレア様にそんなことを聞くのは初めてだった
「ない！ けどなんとかなるさ！ 大船にのったつもりで安心してくれていいよ！」
「不安しかない！」
カトレア様は恋愛相談には向かなそうだな……
そんなことを話している内にゴールが見えてくる。
もうすぐだ！
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作者名：空瀬 | 作成日時：2023年11月2日 23時
