立派になるために (ページ45)

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迫り来る岩ページ45

「リッキー！ショーン！」
「……！レアか」

僕に気づいたショーンが説明をしてくれた。
ジョン様が話に入ってこないのは生き人形同士の関係性が見たいからだとか。

「そうなんだね！リッキーはこっち側に来たいんだ？」
「フン。レアもこっちに来たいのか？なら這いつくばって懇願しろ」

リッキーがまた似たようなことを言っている。
そもそも僕らはカトレア様のあの力を使えば僕らだけでも対処が可能だ。

「別にそこまでして行きたいわけじゃないよ！それだったらショーンに譲るね！」
そう言って僕はカトレア様の元へもどる。

チラッと横目にみるとショーンとリッキーがまた言い合いになっていた。
……さすがに仲が悪すぎるんじゃないかな

カトレア様の元に戻ったあと僕はカトレア様にあの力を使うことを奨めた。

「そうか分かったよ！それより他の生き人形に道を譲るとはいいことをしたねレア」
「はい！お褒めいただきありがとうございます」
そんな話をしていると大声が聞こえてくる。

「どうせ何を言っても信じないだろ！パトリック様を侮辱されたも同然だ！」
リッキーは怒って引き返してしまったようだ。

するとチリンチリンとベルの音が聞こえてくる
恐らくルウとルイーズ様が着いたのだろう。
ショーン達のいる方向に行くととんでもない轟音が聞こえてくる。リッキーが戻ってきたようだ……

勢いよく転がってくる岩と一緒に

「そっちの棒を上げてくれ！」
「……そうしたいがそうすると入れ替わって俺がヤバい！」
どうしようカトレア様の能力ではあんな大きな岩には太刀打ちできそうにない。
でもそうするとリッキーが……

「……パトリック様を頼む！パトリック様は繊細な方で俺が居なくなったあとが心配なんだ。お披露目に落ちたらどうなるのか知らない……でももし先があるとしたら……」

「ジョン様、ショーン、カトレア様、レア、助けになってあげてください！」
リッキーが涙ながらにそう言っていた。

岩がどんどん迫ってくる。
でもどうすることも出来ない……どうしよう。