立派になるために (ページ36)

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道具選びページ36

ルウが投げた小石がハサミにあたる。

「そんな決め方かよ」
「私選ぶのは苦手」
「大切なことは考えろよ。まあ後悔する思考力もないか？」

ルウが困っていそうな様子もないスルーしてでいいだろう。ルウが選んだのなら次は僕の番だ。

「じゃあ次は僕だね！」
何にするべきか悩んでいた。けれど僕はお披露目前にカトレア様から『目立たせることだけを考えて』と言われていたのを思い出した。
おそらくカトレア様のあの不思議なすすの力を使うのだろう……
それにカトレア様の順位は1位だそれならそこまで酷いことはされていないはずだ。
エミリコがケイト様を信じているように僕はカトレア様を信じるのみだ。

「決めた！僕はバケツを選ぶよ！」
「フン！バケツなんか何に使うんだ？」

リッキーがついに僕を煽ってくる。
カトレア様の不思議な力は言うべきでは無いと思った僕は言い返した。
「僕には僕の考えがあるし。煽っている時間があるならはやく道具を選べばいいんじゃない？」

そのままリッキーは、道具選びに行ってしまう。
しかしなかなかショーンとリッキーは選べないのか時間が過ぎていった。

それにしびれを切らしたエドワードが話す。
「早くしたまえショーンとリッキーは同じ順位だったなどちらが先に選ぶかはきめてよい」

「よしじゃあ俺が先に選ぶぞ」
ショーンがそういうとリッキーが引き止める。

「図々しいぞ！」
「そうだ俺は面汚しだからな」

そうショーンが反論するとリッキーが胸ぐらを掴んだ。調子にのるなとリッキーは激怒している。

「お前。俺を舐めるのもいい加減にしろよ」
「調子に乗るな。俺は前にお前に一度殴られているんだ。続きをしたっていいんだぞ」

雰囲気が殺伐としてくる。
こんなことをしている場合じゃないのにと前も思った気がする。

「あの……まずはお互いの欲しいものを言ったらどうでしょうか？」

エミリコがそう提案する。助かった。
ここで時間を浪費している場合じゃない。

「「欲しいものなんてあれに決まっている！」」
「ルーペだ！」
「すすコートだ！」
2人はそのまま無言で道具をとっていた。

「二人ともよかったですね！」
エミリコは喜んでいる。前向きすぎて心配になってきた。

「エドワードこいつまた口を挟みましたよ」

リッキーがそう告発する。だが……
「今は顔では無い。味方をつくるのも能力の一つ」
エドワードはリッキーの味方では無いようだ。