立派になるために (ページ20)

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玄関の外ページ20

「……行きます！朝までにラムを探さなきゃ！」
そのまま廊下を進んでいるとカチリと音が聞こえた。僕が危ないと言おうとしたのも束の間。
「待て！」
ショーンがエミリコの手を引いてくれた。すると矢が勢いよく飛んでくる。
一歩間違えたら僕らも壊れて処分されてしまうような身の危険をひしひしと感じた。

「シャドーハウスを勝手に抜け出すものは即処分……ってことか」
「そこまでするものなんですか？！生き人形だってものを考えているし、……お影様のお役に立ちたいと思っているのに……」

「……余計なことを考えちゃだめだ」
「そうだね……僕たちはシャドー家の方にとってどう扱ってもいい存在だからかな……」

自分で言ってて悲しくなったがそれもしょうがないことなのだと思った。僕らはお影様に尽くすのみなのだから。

生き人形は余計なことは考えてはいけないのだから。

「面白いね君たち」
ローブをまとったお影様の表情はその黒い顔からは読み取ることが出来なかった。