ラムの居場所 ページ19
結局どんなに探してもラムはみつからない。
「ラム……いないですね。道もまた分からなくなりました」
「……そういやさっきの地図つかわないのか？」
「あっ！ 忘れてました！ 通ったところを塗りつぶしましょう！」
「また、最初からか？ 朝になるぞ」
「それはまずいよね。どうしよう……」
僕らがどうしようかと悩んでいるとお影様が手を地図にかざす。するとすすで塗りつぶしてくださった。
「わぁ！」
僕らは驚いた。随分すすを器用に使う方だ。
「また同じ場所を歩くのは嫌だからね」
それでもして貰ったことには変わりないのでお礼をいった。
「「ありがとうございます！」」
このお影様は生き人形に対して慈悲の心があるるのだろう。カトレア様に紹介したら仲良くなれそうだと思う。
カトレア様には言えないのが残念なくらいだった。
「行ってない場所は玄関へと続く廊下、外に出たんでしょうか？」
「外に出るのは禁止事項だよな」
「流石に館のルールに反することはしてないと思うけどね！」
「とにかく行ってみましょう！」
「うん！」
ラムもなかなか見つからないが亡霊事件の方はどうしようか結局亡霊事件の解決は絶望的だと思う。
何が原因なのか検討もつかなかった。
「ミアのメモには行ってはいけないと書いています！」
「だろうな。扉を抜けてこの廊下に侵入したのも禁止事項に触れているはずだ」
というかお影様の前でこんなことをして大丈夫なんだろうか。
僕は何か言われるのでは無いかと思い、お影様の方を見てみた。
「私は君たちが何をしてもとめないよ」
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作者名：空瀬 | 作成日時：2023年11月2日 23時
