立派になるために (ページ16)

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亡霊はお影様？！ページ16

「〜っ！」
亡霊は怖いけれど倒さなくちゃと僕は前に向き直る。カトレア様のように勇敢にならないと！

「ショーン逃げましょう。亡霊です！」
エミリコとラムは逃げようとしているようだ。
やっぱり僕が時間を稼がなくちゃ
どうやって時間を稼ごうか考えているとき
「……いやそうじゃない」
「……もしかして！」
この方は亡霊ではない。むしろ僕たちが敬わなくてはならない……

「「お影様！」」

「生き人形がこんな所で眠るとは変わっているね」
ローブを纏ったお影様はなぜこんな所にいるのかわからなかった。そもそも生き人形だけで会話してもいいのかもわからない。

「このような場合は会話してもいいのかな？！ショーンエミリコ？」
「俺も初めてのことだからわからん」

「困ったな私が深夜に歩いてるのを見られてしまったさて……どうしたものか」

僕らは処分されてしまうんだろうかという不安と恐怖が僕を襲う。僕は手に力をいれて身体の震えをとめようとする。

「あの！困ったことがあるなら、お手伝い出来ます！」

エミリコの言葉を聞いて僕はハッとした。こんな所で不安になっている場合じゃない。

困っている人は、助けなくちゃいけない。
それがカトレア様にお願いされたことだ。
僕はカトレア様の顔なのだから。

「僕もお手伝いします！それがカトレア様に命じられたことですから！」
「エミリコ……レア……。いまそういう場面だったか？」
「えっ？」

「僕はカトレア様のことを一番に考えていますから！そういうことは気にしないよ！僕の目的を思い出させてくれてありがとう！エミリコ！」
エミリコが困惑しているさなかぼくはお礼をいった。

「……私は君たちの敵では無い味方でもないが私のことは秘密にできるかな？」

「もちろんです」と了承した。

「……君たちさっき逃げた子を置いてかなくていいのかね？」

「あっ、ラム。追いかけなきゃ！」

ラムが走って逃げてしまったからまずはラムを探さなくちゃいけない。まずは彼女が走っていった方向に向かうことにした。