高嶺の花は喋らない 2

５９話 ページ31

『……とても……いいチームだと思います……』

先生に対しては普通に話すことができる。大人だからかな

｢おい！コラ！国見ぃぃぃ！！囮サボんな！｣

『！……』

コーチの溝口先生……いつも国見くん中心に怒ってる……よくビックリしてしまう……

｢春音疲れねーか？あいつらと居て｣

『……』

｢俺だったら毎日疲れるわ……あんな個性溢れるやつらといたら｣

『でも……』

｢？｣

『その個性が……チームに役だってるんだと思います……』

｢ ｢！……そうだな｣｣

｢みんな集まれ｣

｢｢しゅうごーう｣｣

｢もうすぐ大会も近い、またあの烏野と対決するかもしれん｣

｢｢……｣｣

｢だからといって目先の相手を見てなければ話にならん、あくまでも烏野、白鳥沢打倒は目標としてだ、今できること全て出し切りなさい｣

｢｢はい！｣｣


もうすぐ大会……もう少しで答えを出さなきゃいけない……



……


それから少しずつ月日が経っていった……私はほぼ毎日部活に行って、少しずつだけどみんなと仲良くなれた気がする……今日は体育祭、これが終われば大会はもうすぐだ……


｢春音さん頑張ろうな！｣

『……』


誰かと一緒に頑張ろうねって声をかけ合うなんて初めて……いつもはぼーっと見てただけの体育祭が少しだけ楽しいなと思った

｢ヤッホー！はるちゃん、金田一、国見ちゃん｣

｢及川さん！｣

｢よっ｣

｢はるちゃんと金田一は借り物競走だっけ？｣

｢はい！さっきのリレー凄かったっすね！｣

｢ホントホント、特に及川と岩泉のあの攻防戦｣

｢あれはやばかったな〜｣

さっき男子のリレーがあった、出ていたのは花巻さん、松川さん、及川さん、岩泉さんアンカーで及川と岩泉が対決をしていた

｢あの顔はやばかった｣

｢後ろのやつどん引き離してさー｣

｢だって〜なかなか岩ちゃん諦めてくれないんだもん｣

｢あぁ？真剣勝負に手抜けるかよ！｣

｢結局同着でしたしね｣

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