高嶺の花は喋らない 2

５１話 ページ23

まだちょっとだけドキドキしてる……あの時国見くんが見せた笑顔……あの瞬間、一瞬時間が止まったような気がした。私だけが知っているわけじゃないと思うけど……あの瞬間、あの時の笑顔だけは私だけが知っている国見くんの顔……なぜだかそれが凄く嬉しかった

｢春音さん、行こ？｣

『……』




……





｢あ、そうだ！｣

『！！』

｢おい、クソ川！春音びっくりしてんじゃねーか｣

｢あ、ごめんね｣

『……』


｢はるちゃんLimeしてる？｣

『……』

｢ほんと！？なら及川さんと交換しよー｣

『……』

同意の意味を込め頷く

｢やったー！はるちゃんのLimeゲット｣

｢やめた方がいいよーはるちゃん｣

｢こいつくだらない事でLimeしてくるから｣

｢何でマッキーとまっつんは俺にそんなに当たりが強いの！？｣

｢まぁまぁ｣

｢それは置いといて｣

｢はるちゃん俺とも交換してくれる？｣

｢俺も｣

『……』

｢俺もいいか？｣

『……！』

みんなの連絡先が私のスマホに追加された……少なかったの友達の数が増えている。私の中の何かが埋まっていくのを感じた

『……』

嬉しいな……友達ってこんなに温かいんだな……この後ろからみんなを見る景色も好き……この中に入れているんだな……って思うと少し嬉しくなる……

｢あれ？国見ちゃん達はいいの？交換しなくて｣

｢俺たちもう交換してるので｣

｢え！？いつのまに！何で言ってくれなかったの！｣

｢何で及川さんに言う必要があるんですか？｣

｢最近及川さんに対して国見ちゃんも辛辣になってきたよね｣

｢気のせいですよ……及川さんだし｣

｢国見ちゃん！？聞こえてたからね！｣

｢……｣

｢無視！？｣

｢おい！クソ川帰んぞ｣

｢え、もう着いたの？国見ちゃん、金田一、はるちゃんバイバイ〜｣

『……』

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