高嶺の花は喋らない 2

５０話 ページ22

今日も昨日と同じで校門前で待っている


｢春音さん｣

『……！』


やっぱりいつも初めに来てくれるのは国見くんだ

｢今日もお疲れ様｣

『……国見……くんも……お疲れ様……』

｢！！……ありがと｣

国見くんとは他の人より多く喋れる……それは国見くんが私に話しかけてきてくれたから……そして飛雄と同じで私の考えていることが分かってくれるから……

｢俺って話しやすい？｣

『！！……』

まただ……国見くんは私の考えていることがなぜ分かるのか……前に聞いた時は雰囲気で分かるって……


『(……表情が変わらないから何を考えているか分からないと思うけど、雰囲気ってなんなんだろう)』

周りの人にも言われた。何を考えているのか分からないって、でもそんな誰にも分からないはずの秘めた感情を考えていることを気づいてくれた国見くんはやっぱり他の人より話しやすい……

『……』

｢そっか……よかった……｣

『？』

何でよかったんだろ……？もしかして無理させてたのかな……

｢無理なんかしてないよ｣

『！！』

｢こうやって春音さん俺とは結構話してくれるじゃん？だから確認しときたかったんだよね話しやすいか……｣

『……』

｢なんか……その……話しやすいって思われるのは……なんか嬉しいな……って｣

『……！』

国見くんの笑顔……いつも特別だと思ってた笑顔がもっと特別になった……さっきの笑顔は 綺麗な笑顔じゃなくて……キラキラしていた。

まただ……心臓が早くなる

｢春音さん？｣

｢待たせてごめーん｣

｢今日も早いな国見｣

みんなが来た……私と国見くんだけだった空間には沢山の人が

｢国見ちゃんと何話してたの？はるちゃん｣

『……』

｢大したこと話してないです｣

｢ホントか〜？｣

｢それより早く帰りましょうよ｣

｢ん、そうだな帰んべ｣

『……』

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