高嶺の花は喋らない 2

４８話 ページ20

｢やっぱこーマネが居るといいな｣

｢うんうん｣

マネージャー……やっぱりみんなの近くでバレーを見たい……だけど飛雄の事……やっぱり決められない……

『……』

｢ん？どうしたの春音さん｣

『……』

さっきまで考えていた事……国見くんに聞いてみることにした

『……喋った……方が……いい？』

｢！！｣

最近は国見くんなら結構話せるようになってきた。それでもまだ小さな声でしか話せないけど

｢……うん、話してくれるのは嬉しい｣

『……！！』

｢だけど……無理をしなくてもいいと思う｣

『……！』

｢そりゃね話してくれた方が誤解も少なくなりそうだし、春音さんの気持ちも分かれるから嬉しいけど春音さんは春音さんのペースで話せていけるようになればいいと思う｣

『……』

｢ゆっくりでいいんだよ｣

『……っ』


どうして国見くんはこんなにも優しい声をかけてくれるんだろう……自分のペースでいいって焦らなくていいって……。先走っていたのかもしれない。身の丈に合わせて、ゆっくりみんなと話せるようになろう……

『……ありがと……』

｢！！……どういたしまして｣

｢じゃあ再開するよー！｣


少しずつ……みんなと話せるようになりたいな




……




｢はーい片付けー｣


部活が終わった。今度こそ片付け手伝おう……そう思いドリンクの籠を取りに行こうとした

『……』


｢ん？｣


『……』


私は金田一くんが持っている籠を指さした


｢え、これ？お、俺やるよ！｣

『……』

何とか変わってもらおうと私も籠を掴む

｢え、でも……やっぱり俺がやるよドリンク作りやってもらったし……｣


何を言っても駄目らしい……変わってくれない


『(それなら……)』


｢な？俺がやるから……春音さん？｣

『……なら……一緒に……やろ？……』

｢うえぇぇ！？｣

『……？』

嫌だったのかな……一緒にやるの……

『嫌……だった……？』

｢え！？ううん、嫌とかじゃなくて……はい……一緒にやりましょう……｣


『……！』


良かった嫌とかじゃなくて……

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