３３６話 ページ19
「また単騎突撃ってこれは想定外！」
「2戦目と同じ展開で来るとは」
「裏の裏か、しかもこの配管まみれのステージじゃ居場所把握は無理だ」
居場所の特定が難しいステージ、先程のような索敵能力に長けた個性持ちが居ないと場所を完璧に洗い出すのは難しい
『どうなるか……』
「常闇くん大丈夫？」
「ひっ……！」
「青山さん！？」
踏陰に来るかと思った彼は優雅の背後に居た。そして優雅のマントを掴み、そのまま連行していく
「と……思ったか？」
「！！」
追いつけないと思ったその時、踏陰はダークシャドウを纏い宙に浮いていた
「ダークシャドウ！黒の堕天使」
「「「飛んでる！？」」」
「常闇くんが……」
「新技だ！」
「何で飛べるんだ！？」
「原理としては簡単だ。ダークシャドウは常に浮遊している状態。だから常闇くんを抱えて移動することも可能。さらにマントに包まれることで、弱点である光を防ぎ常時高い出力を維持、しかもあの抱え方なら両手は自由なままだ！ダークシャドウは浮遊する！当たり前すぎて見落としていた……」
『(また始まった)』
出久のオタトーク、周りの皆は少々引いている。そして優雅を救い出す
「青山さんネビルビュッフェを、常闇さんは自由飛行」
「ダークシャドウ！外套を纏え」
「あいよ！」
「陰の形を変えるまでさ！ネビルビュッフェ」
無数の青い光がパイプ館を照らす。ここまで照らせられれば影に潜むことはできない
「居ましたわ！葉隠さん！」
「よっしゃ！捕まえるぞー！」
「そこまででですわ！」
「もう、逃がさない！」
「まさかの単独での奇襲、ですが想定外の自体など私既に想定内ですわ」
「想定内……ね」
「お待ちなさい！」
「往生際が悪いぞ！」
黒い彼が逃げようとするのでその後を追う百と透、その時百の鼻からキノコが生える
「！！？」
「き、キノコぉぉぉ！？」
「くっくっくっ……やっぱ、拳藤の方が上手だな」
「い、いや」
辺り一面、そして百、透に生えるキノコ達
「いやぁ、シルエット見えちゃう恥ずかしいぃ！」
凄い勢いで生えていくキノコ、辺りはキノコ塗れだ
「菌茸類が大地を埋めつくしていく」
「黒色くんが見えないよ。これって……」
「あぁ、B組の……」
キノコの個性、繁殖力が偉大だ
「おいおい身体にまで生えるのかよぉ、ホラーすぎんだろ！」
「彼女のキノコは2、3時間で全部消えるから後引かないんだ。そのせいでぶっぱ癖ついてるけど」
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