３３３話 ページ16
「そりゃそうだろ、死穢……八斎會だっけ？あの戦いはかなり修羅場だったらしいし……そんだけの実践を経験すりゃ、例え訓練でも心構えっつーかモチベーションも違ってくるんじゃね？」
「それに比べて……っジャミング・ウェイの素っ頓狂っぷりが浮いてる」
口元を抑え笑いを堪える響香。自己肯定感高いのはいいことだろうけど、反省点あると思うよ電気
「いいか！切島は相手を正面先頭に誘えるセットアップを意識すること」
「おっす！」
「甲田は自覚通りだ。生き物を操る制度を今以上に上げろ。戦いは正面からではなく搦手を考えていけ」
相澤先生が講評をしていく。アドバイスは的確で次からの課題をそれぞれ提示してくれる。やはりプロヒーロー、着眼点が鋭い
「上鳴！序盤の緩み、仲間がやられてないと力が発揮できないのか？」
「うぇい……」
「蛙水、ミスよりもミスをカバーできる迅速な対応を心掛けろ」
「ケロ」
「今日の反省は今後の訓練に活かせ。以上」
「「「ケロ/おっす！！」」」
先程の試合に感化され、皆作戦会議のため輪になって話し合う
「ネバネバアシッドプカプカキック！」
「どんな技だよ！？」
『……(作戦会議？)』
……
「頑張れ！拳藤チーム！第2試合！！スタート！」
「偏向実況やめろー！！」
「「やめろー！！」」
第2試合が始まる。百チームと一佳チームの試合、職場体験組だ
「拳藤ってB組でどういう立ち位置なん？」
「おう！あれはやるやつだぜ！！！！」
「声でけぇ……っ！」
「なんたって委員長だからな！頭の回転早くて、咄嗟の判断も冷静だー！ここぞという時に前に出て、体を張る勇気もある！それでいてクラスを纏める明朗な性格！あれがいなきゃB組は今頃皆、物間に取り込まれてら！」
「おいおい言い方」
『(取り込まれるって……)』
「B組の姉貴分、それが拳藤一佳という女だ！」
「八百万のオペレーションが上手く刺さるかどうか」
「オペレーション？」
踏陰のダークシャドウが索敵として前に先行する。高所より辺りを見回し散策
「ダークシャドウが相手を見つけたようだ。あの煙突下の手前」
「行きましょう」
「様子見じゃあ……ねぇーよ！！今ここでやれるやつはやっちまうぜぇ！？」
「任せるよ！黒色！」
黒い彼が闇に紛れ擬態する。ダークシャドウの背後へと回り込んだ
「ダークシャドウ、かなり遠くまで行かせられるようになってない？君もインターンでレベルアップしてるのかい？」
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