２９２話 ページ18
いつかふらっと消えそうなこいつ。巻き込まれ、巻き込んで、いつか消えてしまうのではないかと思うと少し怖くなった
『心配かけさせんなよ……お前は本当に……っ』
か細い声でそう言えば、Aはただごめんと何度も謝った。謝らせたいわけではない。それでも
『勝手に消えたら、俺が殺す』
｢……本当に消えてしまったら勝己が私を探して殺してね｣
『あったりまえだ……何度でも殺したらぁ』
｢物騒だなぁ｣
そうクスクスと笑うA
『A』
｢何？｣
『何でもねぇ』
｢何それ｣
好きだ……なんて、まだ仮免も取得できていない、こいつと同じ土俵にすら立ててない俺が言えるセリフではなかった
『(こいつを完膚なきまでに叩きのめすまでは)』
それはヒーローとしての実力、力、個性としてAを完膚なきまでに叩きのめすヒーローになるまでは
『(言わねぇ)』
守られるなんざ真っ平御免だ
今の俺にはAを守る力はない。それが分かっていた。だからそれまでは
『精々、そのままボケーっとしてろ。そのうち俺がお前が追いつけないほど強くなってやるからなぁ』
｢残念だけど、私は負けるつもりないよ｣
好敵手として、こいつと向き合おう
『つーか降りろ重い』
｢勝己が引っ張ったんじゃん｣
『あぁ？』
｢はいはい。降りますよ｣
それで要件は？そうAが言う。要件と言っても、存在を確かめたかった。後、舐めプ野郎が抱きしめてたのを見ての対抗心だ
『もうねぇーよ』
｢何それ。なんだったの｣
じゃあ眠いからもう帰ると少し怒ったように部屋から出ていこうとするA
『A』
｢何｣
『おやすみ』
｢！……おやすみ勝己｣
柄にもなくおやすみなんて声をかければ、帰ってくるおやすみの声。ガチャりと音を立て、扉が閉まれば、急に静かになる部屋。あいつは騒がしいタイプでないが、どうも居なくなればどこかさっきより静かに思えた
『寝る』
灯りを消し、目を瞑る。おやすみが聞けたせいかいつもより深く眠りにつける気がした
……
『ふぅ……』
部屋に戻ればいつも通りの殺風景な部屋。ベッドに寝転び天井を見上げ考える。色んなことが起きすぎた
『眠いはずなのに』
目が冴えてしまう。思い浮かぶのは治崎と闘ったこと、ナイトアイのこと、そして個性のこと
『考えても仕方ない』
ゆっくりと目を瞑れば知らないうちに意識は無くなっていた
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無気力boy(プロフ) - 冰輪さん» コメントありがとうございます。途中まで夢主抜きの視点で書いていたのに忘れて登場させていましたね。すみません訂正致します。指摘ありがとうございます。 (1月14日 8時) (
レス) @page23 id: e4d4ff4941 (このIDを非表示/違反報告)
冰輪(プロフ) - 文化祭の出しもの決めのときインターン組は補修なのに夢主ちゃんはいるのなんで？ (1月14日 0時) (レス) @page21 id: 3dfd0d46a5 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - AYさん» コメントありがとうございます。更新頻度低くて申し訳ございませんがちょくちょくしてくので見に来て頂けると嬉しいです。 (12月16日 14時) (レス) id: e4d4ff4941 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - とても面白いです！！更新楽しみにしています✨頑張ってください！ (2023年4月5日 22時) (レス) id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - にゃん丸さん» コメントありがとうございます。かなり更新頻度低くはありますが完結はさせる予定なので、気長に待って頂けると嬉しいです＜(_ _)＞ (2022年11月7日 9時) (レス) id: cebefb1503 (このIDを非表示/違反報告)
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