消滅少女【第3章】 (ページ18)

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９７話ページ18

何か……

「この本は……」

『！……嫌でも……』

「些細なことでもいい、原因である敵(ヴィラン)が誰か分かれば、調べられるかもしれん」

『あいつの母親……無希の母親はあいつに本を残してたみたいで』

「本……？」

「無希さんの個性で本みたいなの出てたよね」

『それじゃなくて、もう少し違うやつだ。赤い背表紙の古い本』

「！……」

相澤先生は何か引っかかったようだ

「どうした？イレイザー？」

「いや……」

相澤side

本……赤い……古い……

何か忘れている……

『！！』

「教育実習で来ました！希術叶女です！よろしくお願いします！」

『なんで……忘れていた……』

これも消されてたのか

「どうした？」

俺のおかしな様子に生徒、先生達も困惑する

『あいつの母親分かったぞ』

「！」

「ほんとなの！？」

『あぁ、マイク、お前も知ってる』

「はい？」

『これも消された記憶だ。どうやらちょっとした矛盾や衝撃で思い出すみたいだな』

「どういうことですか？」

『無希の母親は俺が雄英で生徒やってた時の教育実習の先生だ。その時個性を言っていた【具現化】ってな』

あの時の……奇術さんの言葉を思い出す

「私の個性は【具現化】何でもこの本に書いたことが現実になります」

その言葉に「おー！」とか「すげえ……」などの言葉を洩らす生徒

「とても強い個性だと自分でも思います。ですが、使い方を誤れば、世界を滅ぼすことだってできる危ない個性です」

その言葉に押し黙る生徒

「でも正しく使えば、ヒーローになれる。誰かの助けになれる、そんな個性なので、私はとても大好きです」

そう言って笑っていた奇術さん

「お、おぉ！？」

マイクが声を荒げる

「流れてくるぜ！！思い出した！奇術さん！あのすげぇー！先生だろ！！？」

マイクもどうやら思い出したようだ

『父親の方はどうだ？』

「父親……」

轟side

『父親……』

あいつの父親を思い出す

『父親の方も会ったことは……いや1度』

「！」

『あいつの家にプリント届けた時に1度だけ』

「どんなやつだった」

『……』

あの時のことを思い出す

俺はプリントを届けに先生に無希の家を聞き出し、向かった

『でけぇな……』

家は、俺と同じ日本屋敷、かなりデカく、家の扉の前には大きな門

インターホンを鳴らす。すると聞こえた声は低い声

冷たく……無希と違う……無希の冷たさよりも……