７７話 ページ38
何でこんな風になったのかは知らない、それでもこの子はかなり深いところまで憎い、この世界を信じられないそんな所まで来ている
「ヒーローになりたい連中と連む気はねーよ」
「連む！？いくつだ！君は」
「マセガキ」
「お前に似てねーか」
「あぁ！？似てねーよ！つーか喋ってんじゃねーぞ舐めプ野郎！」
「悪ぃ」
まぁ、少し爆豪くんに似てるかもね
「茶番はいい、バスから荷物下ろせ。部屋に荷物運んだら食堂にて夕食、その後入浴で就寝だ。本格的なスタートは明日からだ。さ、早くしろ」
合宿1日目……私は特に何かするわけもなく終わった。疲れたみんなの姿を見て……やっぱり世界が違うって
『……っ』
ｽﾞｷﾝ……と心臓が痛くなった気がした
……
「いただきます！」
夕食……今日は用意してくれるけど明日からはない
豪華な料理が並ぶ
『……』
お腹空いていたのか、おかずの減りが早い
「へぇー！女子部屋は普通の広さなんだなー！」
「男子は大部屋なの？」
「見たい！ねぇねぇ！後で見に行っていい？」
「おう！こいこい！」
訓練をしたわけじゃないし、大して動いていなあから私は控えめに食べる
「食べねぇーのか」
『私は何も動いてないから』
「そうだったな」
隣では轟くんが黙々とご飯を食べていた
「まぁ、色々世話焼くのも今日だけだし、食べれるだけ食べなー！」
「「アザーっす！」」
「あ、洸汰その野菜運んどいて！」
『……』
……
男子風呂にて
「まぁまぁ、飯とかはねーぶっちゃけどうでもいいんすよ。求められてんのって、そこじゃないんすよ。その辺分かってるんすよオイラー求められてんのはこの壁の向こうなんすよ」
「一人で何言ってんの峰田くん……」
壁に耳をやる峰田実……聞こえるのは壁を挟んだ向こう側の女子の声
「ほら、いるんすよ。今日日男女の入浴時間ずらさないなんて事故……そうもうこれは事故なんすよ」
一部男子が顔を赤らめる
「お前……まさか」
「峰田くん！やめたまえ！君のしていることはおのれも女性陣もを貶める恥ずべき行為だ」
「やかましいんすよ」
自身の個性の一部である髪のボールを手に取る
「壁とは……超えるためにある！Plus ultraー！！」
欲にまみれ……彼は登っていく
「ヒーロー以前に人のあれこれから学び直せ」
人影……出水洸汰が峰田実を叩き下へと落とす
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