57話 ページ18
仲間としての好き……青城のみんなと今度こそ白鳥沢に勝ちたい。みんなと一緒に……
温かい……これが仲間としての好き
『人としての好き』
「まぁ、尊敬とか憧れとか、この人良い人だよな。とかそういうのじゃねーかな」
尊敬……いい人……
『黒尾さん意外といい人ですよね』
「あれ何?瀬良ちゃんなんだかんだ言って俺の事好きなの?」
『まぁ、嫌いではないですね』
「素直じゃねーな」
『それが私なので』
黒尾さんはいい人だ。絶対素直には言ってやんないけど、これが人としての好き
『(最後……)黒尾さん』
「ん?」
『恋愛としての好き……は……どういった好きですか』
最後、これで最後だ
「……ずっとそいつのことを考えたり、一緒にいるだけで心臓がうるさいくらいに鳴ったり、ずっと居たい、近くに居たい……って思うことなんじゃねーのかな」
少し微笑みそう言った
『(近くに居たい……)』
「直ぐに思い浮かぶやつとかいるんじゃねーの?」
国見……
ばあちゃん家に来た時だって、学校の時だって、いつでもふとした時に思い浮かぶのは国見の顔
少し悪戯に笑うのも、穏やかに微笑むのも、嬉しそうに笑うのも
その全てが国見だけは他の誰よりもキラキラしていて
国見が話しかけてくるだけで心臓がゆっくり早くなっていく
もっと一緒に居たいって思える
心臓が温かく……いや熱くなって、体温も上昇する
ふわふわしてて夢心地がいい
『(あぁ……そっか)』
私は……
国見が“好きだ”
友達としても、仲間としても、人としても、恋愛にしても、国見が好きだ
私に話しかけてくれた国見が好き、笑う国見が好き、だるそうにしている姿だって特別に思える
『会いたい……』
国見に会いたい……いや会わなくちゃいけない
「瀬良」
『!』
「翔陽とリエーフが話したいってさ」
『あ……うん』
研磨さんが来て思考が止まった。とりあえず私は日向とリエーフの所へと向かう
『あ……』
その前に黒尾さんの方に振り返る
『黒尾さんありがとうございました』
スッキリしていたからか私は多分笑っていたと思う。貼り付けたような、嘘笑いじゃない。純粋に感謝を込め、笑った
「……」
「クロ」
「なんだ」
「何言ったの瀬良に」
「いや……あー言う、素直じゃないやつとか意地っ張り、鈍いやつを見てると背中押したくなるんだよな」
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無気力boy(プロフ) - ユリさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉感謝しかないです(´ー`) (2020年6月28日 22時) (レス) id: aded513bd5 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 不思議涙余韻に浸ってました。とても感動しました (2020年6月27日 22時) (レス) id: 34d527f6b4 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - マッキーさん» コメントありがとうございますm(*_ _)mそう言っていただけるとすごく嬉しく励みになります……!最後まで読んでいただきありがとうございました (2019年4月1日 13時) (レス) id: 947057a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
マッキー - 凄くいいお話でした。 (2019年4月1日 11時) (レス) id: 269ec57400 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - カメックスさん» コメントありがとうございます。表情につきましては潰される直前なのですが、こればかりは僕の文才力の無さですね……ご指摘ありがとうございますm(*_ _)m今後の参考になります。最後まで読んでいただきありがとうございました (2019年1月13日 5時) (レス) id: 947057a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
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