１９５話 ページ38
『結局、俺のやることは変わらねーよ』
俺はあんたをも超えるヒーローになる
「うん、そうだね」
『ただ今までとは違ぇ……デク！』
お前が俺や回りを見て吸収して強くなったように
『俺も全部俺のもんにして上に行く……選ばれたお前よりもな』
「！……じゃあ僕は、その上を行く」
『あぁ？』
「行かなきゃいけないんだ！」
『だから！そのてめぇを超えるっつてんだろうが！』
「だから！その上を行かないといけない話で！」
『あぁ！？』
「……」
「「『！！』」」
「……」
俺達は立ち止まった。大きな月……その光をバックにして現れた影
「君は……」
『A……？』
そこにはAが立っていた
「な、何で！！Aさん」
「……」
Aは何も答えない、ただ俯いて立っているだけだった
「……見ていたのか」
『「！」』
「……」
そしてゆっくりAは顔をあげた
「「『！！』」」
「……」
顔をあげたA……表情がないのはいつもと同じだが、その時はいつもと違った
青く、透き通った瞳は黒く濁り、なんの光も通さないような暗く深い闇が広がっていた
「桐生少女……」
「Aさん……いつから……」
「……勝己が呼び出した時、聞こえてた」
『！』
「君たちを見つけたのは、戦う少し前……勝己が叫んだ時」
それって……
「「俺はオールマイトを終わらせちまってんだ……」って」
「！！」
あぁ……そうだ、俺だけじゃない
「桐生少女！！」
オールマイトは焦った様子でAに駆け寄る。そして肩を抱き、心配するが、なんの反応もない
「君のせいじゃないんだ！！爆豪くんのせいでもない！これは決まっていたことなんだ」
「……」
でもその声は届いているのか届いていないのか、Aは何も応えなかった
そして俺達は宿舎に戻った。戻っている間、オールマイトやデクがAを心配した様子で話しかけるが何も返事はしなかった
『(A……お前も……)』
気づかなかった。なんにも、気づけなかった
苦しんでいたことに、こうなってしまうほどに追い込んでいたことに
……
「ヒーロー仮免許の試験を終えたその晩に喧嘩とは……元気があって大変よろしい」
宿舎に戻れば、俺とデクはもちろん罰を受け、捕縛武器に捕えられていた
「相澤くん！待って、捕縛待って！原因は私にあるんだよ！」
「はい？原因？なんです？」
「『！！』」
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無気力boy(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます。シスコンですね。そのまま続けて書いてたので気づかなかったです。ご指摘ありがとうございます (2020年2月27日 18時) (
レス) id: aded513bd5 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 163のところお兄さんからすると妹なのでシスコンなのでは…と思いました。面白くて楽しませてもらってます！頑張ってください！ (2020年2月26日 15時) (レス) id: 110b716f36 (このIDを非表示/違反報告)
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