１９１話 ページ34
勝己が倒れ込む
「だ、大丈夫？」
出久が勝己に手を差し伸べるがそれを振り払う
「俺を！心配すんじゃねぇー！！！」
「……」
『(なんでそんなにも悲しそうなんだ)』
「戦えよ！何なんだよ……っ！」
『(勝己はもしかして……)』
出久とオールマイトとの関係を思い出す。自然と私の足は震える
「……何でっ……何でずっと後ろに居たやつの背中を追うようになっちまった……っ！クソ雑魚のテメェに力はつけて、オールマイトに認められて」
止まらない震え、そして私は口を抑える
「強くなってんのに……っ！なのに何で……っ何で俺は！俺は……っ」
ダメだ……その言葉は……
「俺はオールマイトを終わらせちまってんだ……っ！」
『！！……』
勝己の悲鳴にも聞こえる訴え、それに共鳴するように私の体は震え、そして黒く覆いかぶさっていた何かは私を包み込む
『(終わらせてしまった)』
勝己もそんなこと微塵も思わせない態度を取っていた……でも違う
ずっと背負ってたんだ
『(痛い……苦しい)』
世界が暗くなっていく、モノクロに
スーッと私の目に光が無くっていくのを感じる。私はその場から動くことができなかった
あぁそうだ……
私たちは
“オールマイトを終わらせてしまった”
完全に闇に侵食された瞬間だった
……
緑谷side
「
かっちゃんが泣いている。ずっと背負っていたんだ
「オールマイトが秘密にしようとしてた……誰にも言えなかった……っ！考えねぇーようにしてても！ふとした瞬間湧いてきやがる！！どうすりゃいいか分かんねーんだよ！」
ずっと抱え込んで……僕なんかよりずっと……！悩んでたんだ。考えてたんだ
この戦いに意味なんてないかもしれない。勝ちにも負けにも……意味は無いのかもしれない。それでも僕はやらなきゃって思った。かっちゃんこの気持ちを今受けれるのは……僕しかいないんだから
僕の足とかっちゃんの拳がぶつかるが、僕の足がかっちゃんに当たる
『サンドバッグになるつもりはないぞ！かっちゃん』
どうしようもない気持ちを、戦うことで発散したいだけなのかもしれない……そうだとしても勝手だと一周することはできなかった。思えば歪だ。幼稚園から小学校まで、中学、高校……付き合いは長いけどこれまで僕らは、本音で話し合ったことが無い。
かっちゃんは爆破で頭上に飛び上がる
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無気力boy(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます。シスコンですね。そのまま続けて書いてたので気づかなかったです。ご指摘ありがとうございます (2020年2月27日 18時) (
レス) id: aded513bd5 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 163のところお兄さんからすると妹なのでシスコンなのでは…と思いました。面白くて楽しませてもらってます！頑張ってください！ (2020年2月26日 15時) (レス) id: 110b716f36 (このIDを非表示/違反報告)
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