１８９話 ページ32
『(良かった……みんな仮免許取得できるんだ)』
「学業との並行でかなり忙しくなるとは思います。次回4月の試験で再挑戦しても構いませんが」
「良かったね！轟くん！」
「待ってるぞ！」
「……直ぐに追いつく」
……
「おーい！おーい！」
「あら士傑まで」
「轟！また講習で会うな！けどな！正直まだ好かん！先に謝っとく！ごめん！」
「どんな気遣いだよ……」
「こっちも善処する」
「桐生さん！」
『！……』
「助けていただきありがとうございました！ギャングオルカと戦ってる姿見てやっぱりカッコイイと思ったっス！俺、益々惚れました！！」
『う……うん』
まだ彼は苦手である。でも今は最初に会った時ほど苦手では無い
『あのさ』
「何っスか！？もしかして付き合ってくれるんスか！」
『違う……あのね』
「？」
『私、あんまり苗字で呼ばれる好きじゃない、距離感じるし、気軽に話してほしい。だから名前で呼んで』
「！……名前で呼んでいいんスか！？」
『うん』
「じゃあ！Aさん！」
『うん、付き合うとかそういうのはゴメンだけど、とりあえず友達になってよ……イナサ』
「！ハイっス！友達になりましょう！Aさんから名前で呼ばれるなんて俺光栄っス！それでは！」
ほんと嵐みたいな人だ……
「次会う時はAさんに相応しい男になります！」
『うん……頑張れ……』
何とも言えないが、とりあえず応援しておく
轟side
『……』
夜嵐とAの会話を聞き、俺はその様子を眺める
今回はAに助けられてただけだった。火傷まで負わせて、あいつの背中を黙って見てることしか出来なかった
『(俺は……)A』
「……？」
Aが振り向く
「何……？焦凍」
キョトンとした顔でこっちを見るA
『……』
「俺と付き合ってほしいっス！」
『……いやなんでもない』
「……？そう」
俺も口に出そうかと思った、Aが好きだって……でも出なかった
『(俺はまだ弱い)』
俺はAを守りたい。好きだから、あいつの笑顔を誰よりも近くで傍で見たい
『(胸張ってAに好きって言えるまで)』
この言葉は言わない。それに今はこの関係のまま居たい
『(俺は俺のペースでいいんだ)』
モヤモヤしていた気持ちはスーッとどこかへ消え去った
……
「桐生さん」
『……？』
話しかけてきたのは傑物の彼……真堂……だっけ？
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無気力boy(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます。シスコンですね。そのまま続けて書いてたので気づかなかったです。ご指摘ありがとうございます (2020年2月27日 18時) (
レス) id: aded513bd5 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 163のところお兄さんからすると妹なのでシスコンなのでは…と思いました。面白くて楽しませてもらってます！頑張ってください！ (2020年2月26日 15時) (レス) id: 110b716f36 (このIDを非表示/違反報告)
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