【HQ】宮侑くんが嫉妬するお話。【宮侑】

嫉妬しない16 ページ16

朝、下駄箱に入っていた紙を持って、私は体育館前に居た。




なんとまぁベタな、と思いつつ内心少しドキドキしている。





「最近すごい可愛くなってて、好きだなって…。



良かったら俺と付き合ってくれないかな、」





目の前には確かサッカー部の主将さん。




均整の取れた綺麗な体と世間一般で言う、イケメンさん。





そんな人が私のことをだなんて、と思いつつ





「………えっと、ごめんなさい。」






ぺこり、と頭を下げる。





少し傷ついたような顔をして、そっかと言ってくれたその人。




「うん、わかってた、(笑)
多分Aは断るだろうな〜って。



………好きな人がいるの？」







ぴく、と動揺してしまった。





好きな人。すきなひと。





居ない、といえば嘘になるような。




でも居る、と言っても嘘になるような。







「……………………………居るよ。」







ポソッと呟けば、やっぱりな、と笑った相手。




「ありがとな、話聞いてくれて。」




そう言って立ち去ってしまった。






ふぅ、と肩の力が抜けた。
うう、緊張したなぁ。





トントンと肩を叩いていたら。









「…………好きな人、おるんか。」









「っ……！あつむ、くん？」

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