紅色の君【夏目友人帳】

5、夏の始まり ページ6

夏目side

ジワジワと熱気が肌を襲う。

塔「貴志くん！これ、持っていって」

東条と出逢ってから、一ヶ月弱。
あれから東条に会うことはあまりなくて。時々，多軌と話している所を見かける程度だった。

夏休み最初の週、夏の勉強合宿と称して、友人達と泊まりで出掛けることとなった。
塔子さんはお菓子の大量に入った袋を差し出した。

　「わっ…こんなに沢山…ありがとうございます」
塔「嬉しくなっちゃって買いすぎてしまったの。皆でたべてね」
　「はい。行ってきます。」
塔「気をつけてね」

おれは集合場所へと急ぐ。
今回行くことになった天野浦(あまのうら)は妖が多い地域らしく、普段のおれなら
あまり乗り気にはならないのだけれど。

何故か先生がついてきてくれるというので行くことにした。

　「おまたせ！」
西「遅いぞー夏目！」
北「お前が早すぎるんだよ笑」
田「ふふ、じゃあ行こうか」

おれが着く頃には、もう皆到着していて。

西「いや待て田沼、夏目。
　 …今回はな、この2人もいるんだ！」

多「おまたせ笑」
東「こんにちは、…あの、本当に私までいいの？」

北本が後ろで苦笑する。

　「多軌、それに…東条？」
田「どうしたんだ2人とも」

西「この2人も一緒に出かけるんだよ笑 あれ、てか夏目も知り合いなのか？」
　「あぁ、七辻屋で会って…」
東「よ、よろしく、夏目くん…」
　「よ、よろしく」


「あの娘、不思議な匂いがするぞ」
ニャンコ先生の言葉がフラッシュバックする。

こうして夏休みが始まった＿＿＿＿＿。

＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊
お泊り編、スタートです！

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