依頼27 ページ30
「ねえ、A、ぼく、最近Aのこと考えるとすっごい心臓がうるさくなるんだ」
僕が語りかけている相手が僕の話を聞いているかなんて
そんなの気にしてない
むしろ聞いてないでほしい
「つまりは、好き、ってこと」
彼女は俯いていて、表情が見えない
きっと困ってるんだ、僕の突然の告白に
そうだよね、わかってたよ
「やっぱ、迷惑だよね。わかってる、もう大丈夫、もう、迷惑なんて、かけたり、しない、から」
彼女に迷惑はかけないって、そう、自分で決めたのに、
泣いたりなんかしたら、もっと迷惑じゃん
何してんだよ、自分
早く泣きやめよ、ほら、Aも困ってるよ
彼女は何も言わずに僕に近づいてきて、
そっと横に座り込み、僕を抱きしめるように包み込んだ
彼女は僕よりも二回りほど小さくて、
端から見たら不格好なんだろうなぁ
でも、そんな彼女の気遣いが僕の心を一番締め付けるのだ
彼女は優しいから、
僕の突然の告白にも迷惑だと思いながらに
僕を慰めてくれる。嘘の、偽りの優しさなんてちっとも嬉しくないはずなのに、
なぜか君の手は本当のぬくもりを持っているようで、
とても安心感に包まれていたんだ
いつの間にか彼女は僕の心音に合わせて
背中をトントンしてくれていた
もう、子供じゃないはずなのに、なんでこんなに______
「ご、ごめ、迷惑、かけな、いって、決めた、のに」
情けないなぁ、女の子に励ましてもらうなんて
「もー!いつ誰が迷惑だなんていったの!まふくん妄想被害激しすぎ!私言ったよね、迷惑なんて思ってないからいつでも相談してくださいって…」
「だ、だって、DMで、limeじゃなくて、プライベートじゃないとこで言ってたから」
わかってる、めんどくさいなんてこと、自分でも自覚してる
でも、君のことになると、嫌われたくなくて、
どうも臆病になってしまうんだ
どんな細かな違いだろうと、僕にとってはとても大きな違いなんだ
「もう、私もそこは考えが至らなかったけど、仕事もプライベートも迷惑なんて思ったことないから、ね?もう泣かないで」
「ほんとに迷惑なんかじゃない?困ってない?」
「何にも迷惑なんかじゃない、まふさんと、まふくんと一緒に居られるだけですっごい幸せだから!」
僕は今、聞き間違えたのだろうか、彼女の口から放たれた言葉を
認識するまで、何秒かかっただろうか
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しろもーる - えあさん» そんなことを言って下さるだけで頑張る気持ちが何倍にも膨らみます。本当にありがとうございます。えあ様が求めた作品を作れてよかったです! (2019年8月19日 22時) (レス) id: 4fa5217f3a (このIDを非表示/違反報告)
えあ - とっても面白いです!!私のもとめていた作品!上から目線ですみません・・・ (2019年8月3日 16時) (レス) id: 7d5eabe54d (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - しろもーるさん» ありがとうございます!なんか上から目線ですが、お互い、がんばりましょー! (2019年4月2日 22時) (レス) id: 26bca19473 (このIDを非表示/違反報告)
しろもーる - レイさん» レイ様の作品、拝見させて頂きました!夢主ちゃんの過去がえげつない感じがして私は好きです!上から目線になってしまうのですが、、これからも更新頑張って下さいね!応援してます。 (2019年4月2日 21時) (レス) id: dbf29ce0fa (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 急に宣伝ぶっ込んで申し訳ないのですが、良ければわたしの作品を見ていただけると嬉しいです。ライアーって調べると出てくると思うので。 (2019年4月2日 20時) (レス) id: 26bca19473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろもーる | 作成日時:2019年3月23日 15時