【歌い手】精神疾患を持つ少女【シェアハウス】II

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「だから、」

彼方さんの声が耳元で聞こえた

「俺たちに頼っていいし、縋っていい」


いいの？

頼って？

「迷惑じゃない？」


「全然」


「さっきみたいに発作とかでるんだよ？」


「そのときは助けてやる」


「本当に甘えちゃいますよ？」


「どんとこい」


「私の中にいる子たちは？」


「仲良くできるように努力する」


私が望んでいた答えを次々に出してくれる彼

それだけで涙が止まらなくなりそう……

コロコロと人格によって一人称が変わる私を見て、多くの人は気持ち悪い、気味悪い、と罵った

でも、彼方さんは


この人たちは、私を受け入れてくれた


「あ、そういえば、空くんからお願いされたけどさ

舞白はどうなの？今の生活、このまま続けたい？

それとも、続けたくない。

俺は舞白から言われないと、助ける気にはなれないな

もしかしたら、空が思っているだけかもしれないし？」


助け……っ

求めてもいいの？

あの孤独しかない。あの家とさよならしたい


って

助けて

っていってもいいの？


「ほら、舞白の意思は？」


私をまっすぐで、綺麗で、優しい、そんな瞳で見つめる


私は本当(こころ)をいった


「た…す……け…っ」

「大丈夫、ちゃんと聞くから、慌てない、慌てない」


そういって
トン…トン…と優しく背中を叩く



ゆっくり、呼吸を整えて


私は言った

「たすけ…て…

もう、あの家に……

確かに人がいるのに……孤独をおもい……しらされる

あの…家に……いたくない……」

と彼らに縋るようにいった

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ラッキー歌い手！

そらる

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