44.愛弟子と壊れた何時も ページ47
その日も何時も通りの日常を送れるものだと思っていた。
4年前ーーー
……うーん、何か今日は体が重いなぁ。
そんな事を思いながら私は自分の机へ突っ伏した。
場所は教室。
此処は私が通う女学院だ。
「どしたのー?Aが元気ないなんて珍しいね」
『んー、何か今日体が重いんだよねー。やる気が出ないのー』
声を掛けてくる友達に気だるげに返せば「何時も喧しいから疲れたんじゃないー?」とだけ返ってくる。
ううむ、酷い友達だ。
でも本当に冗談抜きで体が重いぞ……
『う〜〜』
元気が取り柄のはずなのに。どうしたものか。
「あんま酷いようだったら保健室行きなよねー?」
『うん、ありがとー多分大丈夫と思うー』
流石に心配になったのか、そう声を掛けてくれる。
その子に私はありがとうとだけいい、またしても机とこんにちはをした。
……昔もこんな事があったなぁ。まぁあの頃は付きっきりで兄様が看病してくれたけど。
ふと、昔の事を思い出した。
子供の頃病弱だった私は、よく風邪を引いては年の離れた兄に看病をしてもらっていた。
けれどそれはもう、戻らない日常。
…相当弱ってるのかなぁ。兄様の事思い出すなんて。
あ〜矢張り保健室行っとこうかなぁ。
そう思い、立ち上がったその時ーーー
『ッ!?』
突如として私の頭に声が響いた。
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作者名:松並ゆの | 作成日時:2018年2月26日 23時