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31.愛弟子と太宰のお願い ページ33

『はい、もしもし』

太〈やぁA、元気にしているかい?〉

『何のようですか、太宰』

そう、電話の主は探偵者に居るはずの太宰からだったのだ。


というか此奴、怪我をしてたんじゃ…


先程来た探偵社の心を読んだ時、太宰は敵に撃たれ、病院にいると思っていたが。


太〈私はピンピンしているよ!〉

『人の心を読まないでくれますか』


大体それは私の十八番だ。


太〈まぁまぁかっかしないの〉

『誰がさせてるんですか、誰が!!』


矢張り太宰は私を怒らせるのの天才なのかもしれない。


『それより用件は何ですか。此方は暇じゃないんですよ』

太〈うん、その事で電話をしたんだけどね。一寸私のお願いを聞いてくれないかい?〉

『お願い……?』

太宰の言うお願いは、今までろくな事はなかった。

それを今、この混沌とした状態で言うのか。

いや、今だからこそ、なのか。


『……それは今のこの状況を打破する為に必要な事ですか?』

太〈ふふ、矢張りAは鋭いね。そうだよ、だから力を貸してくれるよね?〉

『……それならば、私に出来る事は何なりと』


良くも悪くも太宰は人を操る天才だ。

そんな太宰が今、私に協力を仰いできた。
なら、私はそれに協力するのみ。

まぁ太宰の事だから、この状況で変な事を言ったりはしないだろうし。


太〈じゃあ早速だけど、芥川君を貸してもらおうかな〉


『はぁ!?』






前言撤回。

矢張り太宰は太宰であった。

32.愛弟子と太宰と芥川君で→←30.愛弟子と電話の主



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作者名:松並ゆの | 作成日時:2018年2月26日 23時

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